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格闘技・プロレス

BASARA “存続の危機”から史上最高動員へ 背水の陣で挑んだ後楽園決戦「カッコつけててもしゃあないんでね、僕らみたいな団体は」

橋本宗洋

2025.08.14

 新体制初のビッグマッチは、8月3日の後楽園ホール大会。団体の命運をかけた大勝負だ。選手たちはいつものように“BASARAのプロレス”を自由に展開する。そこにゲスト出場のエル・デスペラードが見事にハマった。風戸大智のクレイジーとしか言えない動きは初見のファンにもインパクト絶大だったはずだ。

 メインはユニオンMAX選手権試合。王者・中津に挑んだのは塚本だ。社長vs営業部長という図式。中津からの指名で決まった対戦で、新体制をアピールする意味でも“これしかない”という実力者対決と言っていい。
 

 殴る蹴る投げるを中心としたシンプルでストレートな攻防。しかしその中でグラウンドでのペースの奪い合いも。派手な大技が連発されるわけではないのだが、それでも目が離せないのは両者の“間”が絶妙だからだろう。

 必殺技のVスライダーで勝利した中津は、塚本との闘いを「プロレスラー同士の喧嘩」と表現した。確かに、ゴツゴツとした打ち合いは喧嘩だった。だがそれを支えていたのは、プロレスラーの技術とフィジカル。だからプロレスラー同士の喧嘩なのだ。

 満足感の高い興行だった。観客動員は団体史上最高を記録したという。ファンを含め、みんなで危機感を共有した結果だと中津は言った。選手、スタッフだけでなく「人が少ない時にも来てくれる精鋭のファン」たちの協力も大きかったという。

「BASARAを愛する力がグッと固まってこれだけの人になったんじゃないかと」

 SNSでの宣伝や通常の営業活動だけでなく、中津は注文されたチケットをバイクで直接届けるサービスも。塚本もそうだが「関節も内臓もぶっ壊れるくらい瀬戸際まで」営業に動いた。

「プラスもマイナスもさらけ出してやっていきます。カッコつけててもしゃあないんでね、僕らみたいな団体は」と中津。

 塚本はこんなコメントを残した。
「まだまだBASARAは続くんで。続かせないといけないし。こんな特異な団体、変な団体、かぶいてる団体はBASARAしかないと思うんで」

 こんな団体ほかにない。そのことは見たら分かる。BASARAはマット界からなくしてはいけない団体だ。そのためには、今の危機感を持ち続けることが必要だろう。

「空席は伸び代」

 それがBASARAに関わる者たちの共通認識でもある。

取材・文●橋本宗洋

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