柔軟性もにじませた。アタックがやや機能不全だったと見た李は、「あまりボールを持ちすぎないようにした」。自身およびスクラムハーフの齋藤直人の位置から、コンテストボールと呼ばれる高い弾道のキックを多用した。
そのうちのいくつかは絶妙な飛距離で、日本代表の追っ手が競って再獲得できたこともあった。空中戦は一時課題だったものの、この2試合で改善傾向にある。李は続ける。
「テンポをコントロールしてキックゲームに持ち込むところはうまくいった」
10月下旬以降は上位国に4連敗。特に15日のカーディフでのウェールズ代表戦では、様々な局面で際立ちながら23―24で散った。失敗を糧に、我慢比べに必要なファクターを揃えてこの日に至ったのだ。
「自分たちで勝利を手放してしまうなかでも、チームとして毎週、前進しようと思っていました。僕たちが一番、心も身体も痛かったですが、しっかり勝とうと準備してきた」
さらにありがたくも訪れたラストチャンスの場面でも、グループは落ち着いていられた。
妨害行為が目立ったジョージア代表の傾向を踏まえ、24歳のプレーメーカーは「ショートサイド(狭い区画)でキープするより展開したほうがペナルティーを誘えそう」。実際、1次目で左から右へと大胆にパスを回し、ポールの6フェーズ目に繋げた。
「僕のコール(指示)に対して一人ひとり(役割を)遂行してくれた。(その直前に)トライを取られてからもネクストジョブにフォーカスできた」
最近は相次ぐ故障離脱者がかさみ、今度の登録23人中13人がキャップ(テストマッチ=代表戦出場数)1桁台。かくも厳しい条件下でも笑って終われた。10月に30歳で代表デビューのポールは、「いい形でツアーを終わりたかった。ジャパンでプレーするにはベストを尽くしたかった」と安堵した。
取材・文●向風見也(ラグビーライター)
【動画】劇的な逆転勝利!ジョージア戦ハイライト
そのうちのいくつかは絶妙な飛距離で、日本代表の追っ手が競って再獲得できたこともあった。空中戦は一時課題だったものの、この2試合で改善傾向にある。李は続ける。
「テンポをコントロールしてキックゲームに持ち込むところはうまくいった」
10月下旬以降は上位国に4連敗。特に15日のカーディフでのウェールズ代表戦では、様々な局面で際立ちながら23―24で散った。失敗を糧に、我慢比べに必要なファクターを揃えてこの日に至ったのだ。
「自分たちで勝利を手放してしまうなかでも、チームとして毎週、前進しようと思っていました。僕たちが一番、心も身体も痛かったですが、しっかり勝とうと準備してきた」
さらにありがたくも訪れたラストチャンスの場面でも、グループは落ち着いていられた。
妨害行為が目立ったジョージア代表の傾向を踏まえ、24歳のプレーメーカーは「ショートサイド(狭い区画)でキープするより展開したほうがペナルティーを誘えそう」。実際、1次目で左から右へと大胆にパスを回し、ポールの6フェーズ目に繋げた。
「僕のコール(指示)に対して一人ひとり(役割を)遂行してくれた。(その直前に)トライを取られてからもネクストジョブにフォーカスできた」
最近は相次ぐ故障離脱者がかさみ、今度の登録23人中13人がキャップ(テストマッチ=代表戦出場数)1桁台。かくも厳しい条件下でも笑って終われた。10月に30歳で代表デビューのポールは、「いい形でツアーを終わりたかった。ジャパンでプレーするにはベストを尽くしたかった」と安堵した。
取材・文●向風見也(ラグビーライター)
【動画】劇的な逆転勝利!ジョージア戦ハイライト





