二酸化炭素(CO2)の排出量についても、大会組織委員会は、2006年トリノ五輪や2015年ミラノ万博を引き合いに、持続可能性を意識した運営の実績を強調し、目標達成に自信を示しているようだが、ここでも同メディアは「排出量の算定は、主催者が直接管理できる範囲に限られており、最大の排出源になりがちな観客の移動は含まれていない」と問題視している。
巨額の予算を伴う五輪での、こうした運営側の「意識啓発」には同メディアは懐疑的な姿勢を示し、専門家のマデリン・オア氏の「2010年バンクーバー五輪でも同じことを言っていたが、今は2026年だ」「パリ五輪では持続可能で完璧だという物語に固執しすぎ、『カーボン・ポジティブ(CO2の吸収)』を誇張した後に修正を余儀なくされた」との批判を紹介している。
さらに、施設の「再利用」に対しては、主催者が会場の92%が既存施設だと説明するも、実際には大規模改修が伴い、その環境負荷は十分に反映されていないことに同メディアは注目。なかでも「コルティナ・スライディングセンター」は“再利用”を掲げながら、実質的な再建であり、森林伐採や日本円に換算すると100億円超の費用増が問題視されているという。
そして同メディアは、「こうした状況を受け、冬季五輪を限られた気候安定地域で持ち回り開催する「ローテーション案」も浮上している。「巨大な国際的スペクタクルは、本質的に持続可能と相容れない。雪や冬を“称える”ためのイベントは、今やその条件を人工的に再現しなければ成り立たなくなっているのが現実だ。冬季五輪のモデルそのものが今、岐路に立たされている」と指摘して記事を締めている。
構成●THE DIGEST編集部
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巨額の予算を伴う五輪での、こうした運営側の「意識啓発」には同メディアは懐疑的な姿勢を示し、専門家のマデリン・オア氏の「2010年バンクーバー五輪でも同じことを言っていたが、今は2026年だ」「パリ五輪では持続可能で完璧だという物語に固執しすぎ、『カーボン・ポジティブ(CO2の吸収)』を誇張した後に修正を余儀なくされた」との批判を紹介している。
さらに、施設の「再利用」に対しては、主催者が会場の92%が既存施設だと説明するも、実際には大規模改修が伴い、その環境負荷は十分に反映されていないことに同メディアは注目。なかでも「コルティナ・スライディングセンター」は“再利用”を掲げながら、実質的な再建であり、森林伐採や日本円に換算すると100億円超の費用増が問題視されているという。
そして同メディアは、「こうした状況を受け、冬季五輪を限られた気候安定地域で持ち回り開催する「ローテーション案」も浮上している。「巨大な国際的スペクタクルは、本質的に持続可能と相容れない。雪や冬を“称える”ためのイベントは、今やその条件を人工的に再現しなければ成り立たなくなっているのが現実だ。冬季五輪のモデルそのものが今、岐路に立たされている」と指摘して記事を締めている。
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