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競馬

大外17番枠が導いた復活劇! ダノンデサイルが天皇賞・秋で二強を撃破、4戦連続3着からの鮮やかな逆襲

三好達彦

2026.11.04

 インへ突っ込んだのがクロワデュノールとマスカレードボール。クロワデュノールは前が壁になって、割って入れるスペースを探しながらのスパート。一方のマスカレードボールも進路が見つからず、内を狙って詰まり、外へ切り替えしてまた詰まりと、まともに追える状況にない。

 そんな状況のなか、馬群から抜け出してきたのはネブラディスクで、川田将雅騎手の叱咤に応えて先頭を窺うと、レガレイラは内ラチ沿いから抜け出してくる。しかし、馬場の大外へ持ち出して驚異的な伸び脚を見せる馬が1頭。ダノンデサイルが内で競り合うライバルたちを一気に飲み込んで先頭に立ち、2着のネブラディスクに2馬身半差を付ける圧勝を飾ったのだった。レースの上がり3ハロンは34秒0で、ダノンデサイルが記録した上り時計は32秒9と、次位となった4着のタガノデュード(牡5歳/栗東・宮徹厩舎)の33秒3を0秒4も上回る鬼脚を繰り出していた。
 
 クロワデュノールは最後に馬群を割るが、それは勝負の趨勢が決まったあとで、5着に入るのがやっと。とはいえ、最後は周囲と脚色が同じになっており、馬群を早めに割れていたとしても、突き抜けられたかどうかは、道中でやや行きたがっていたことも含めて微妙なところだった。マスカレードボールは結局、まともに追える場面が訪れないままレースを終え、不完全燃焼のまま11着に大敗した。こちらは2回の切り替えしや、それでも馬群が割れないという不利は極めて大きく、最終コーナーでの判断が凶と出たと言わざるを得ない。ルメール騎手も筆を誤る、というところか。

 ダノンデサイルは、一昨年の日本ダービー(GⅠ)を制し、昨春にはドバイシーマクラシック(G1)で、のちにジャパンカップ(GⅠ)を制し、同年の米国年度代表馬に選出される英国のカランダガンを降して優勝を果たしている。しかし、昨年のジャパンカップから今年の宝塚記念まで、4戦連続で3着となり、決め手不足なのではないかとの評価が固まりつつあった。

 しかしここでの豪快な大外一気での復活勝利。結果として、大外枠に入ったことで後方待機から勝負に出ると陣営の腹が固まり、それがダノンデサイルのまだ開けていなかった引き出しを開けることにつながった面はあろうかと思う。それにしても凄まじいまでの追い込みに、筆者も現場で言葉を失ったほどだった。
 
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