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ゴルフ

「スタートダッシュが決まらない…」原英莉花、思わぬ弱点に苦しむも、強風に打ち勝ちバーディ連発!

山西英希

2020.06.26

 ただ、何をするのか分からないのが原の魅力でもある。ピンが大きく揺れるほど風が強く吹き始めた後半だ。3番パー4でバーディを奪い、小さなガッツポーズを見せると、436ヤードとパー4の中では最も長い6番ホールでプロのテクニックを見せる。セカンドショットをショートアイアンで打てるほど豪快にドライバーを飛ばした後だった。フィニッシュまで振り切らず、フォロースルーを途中で止めるライン出しショットを見せたのだ。

 すると、ボールはピン左上約3メートルに止まる。難しい下りのラインではあったが、序盤のパッティングとはまるで違い、ジャストタッチで沈めて見せた。続く7番パー4でもバーディを奪い、3アンダーまで戻す。「後半、風が強い中でバーディを奪えたのはよかったと思います」と、納得の表情を浮かべた。
 
 昨年は予選ラウンドの平均スコアが71・3750に対し、決勝ラウンドの平均スコアが72・4592と1ストローク以上悪かった。優勝はもちろん、上位を狙うには改善しなければいけない課題でもある。明日からは今季初の決勝ラウンドに挑むが、今後の活躍を占う意味でも重要なラウンドになることは間違いない。「自分のプレーができるように力強く頑張りたいです」とホールアウト後に語っていた原。最終日に苦手な早朝のスタートを避けるためにも、3日目は少しでも順位を上げておきたいところだ。

取材・文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
 

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