しかし、ヒロムは場外でドロップキックを放ちオカダにダメージを与え、リングに戻ってファルコンアロー。投げっぱなしジャーマンで攻略するが、エルボー合戦でオカダは余裕の表情を崩さず。コーナーのヒロムをドロップキックで場外に落とすと、鉄柵から場外マットにDDTを放ち、首攻めをやめようとしない。ミサイルキック、背後からのドロップキックで優位に試合を進め、ツームストンパイルドライバーを決める。このピンチを切り抜けたヒロムは掟破りのレインメーカーからTIME BOMBもカウントは２に。

　TIME BOMBⅡを狙うヒロムを旋回式ツームストンパイルドライバーで捕らえると、変型コブラクラッチからスピンしてからのレインメーカーを決め、右手を離さず「ラリアット」を２連発から変型コブラクラッチへ。危険と見たレフェリーが試合を止めてオカダが決勝進出を果たした。
  　試合後、オカダは「ヒロム！タップしないお前にIWGPジュニアヘビー級チャンピオンの意地を感じたよ。でもさ、これが現実。お前がやろうとしていることは、そんな簡単にできることじゃないんだよ」とした上で「この結果で、IWGPジュニアヘビー級チャンピオンとして、IWGPヘビー級に挑戦したいなら、俺がいつでも相手になってやる。内藤さんじゃねぇぞ！この俺だ！きょうはヒロム、次はEVIL、その次は内藤。ロスインゴ３連勝といこうか」とロスインゴ3タテ宣言。

　この日で無観客試合も終わるとあって「無観客試合やってきましたけど、やっぱりプロレスラーなんで、大観衆の中で試合がしたいです。これからもしっかり新日本プロレスの闘いをお見せしていきたい」と、有観客試合再開に向けても意気込んだ。テレビ生中継はメインの途中で終わってしまったが、34年前も生中継中に試合が収まらないことは多々あった。ツイッターのトレンドで「#金8はプロレス」が１位になるほど反響が凄かったことから、また生中継されることを願いたい。

◆新日本プロレス◆
『ニュージャパンカップ2020』
2020年7月3日配信
会場非公表（無観客試合）
▼準決勝（時間無制限1本勝負）
●SANADA（20分13秒　片エビ固め）EVIL○
※EVIL
○オカダ・カズチカ（27分00秒　レフェリーストップ）高橋ヒロム●
※変型コブラクラッチ

文●どら増田

【動画】ジュニア王者のヒロムがオカダに立ち向かう！