一方、敗れたタイチは、「うれしいか？ 棚橋、うれしいの？へえ。飯伏もうれしいんだ、あれで。 俺が思っている以上に飯伏は２本も３本も飛んでやがる。あんな奴、どこがいいんだよ。なんかいいとこあったのか、あいつに？あれで勝ちなのか？俺はよ、明らかにロープから出てたからよ、ロープだと思って、レフェリーの判断を待って、そういうことだよな。明らかにロープだよ、あれは。レフェリーも一緒になって棚橋をなんとかしようってか？」とレフェリーに責任転嫁する。

　さらに「俺から見た飯伏はまだ迷ってんじゃねえか？あれで本当に棚橋はうまくいってたか、全部？なんだ今日の結果で、（IWGPタッグ王座のベルトを指して）これをやらせろってか？お前、絶対言うんだろ、どうせ？『今日で本調子です』とか訳わかんないこと言うんだろう。どこが本調子だよ。ボロボロにされてよ、なんとなくおこぼれで獲った３カウント。レフェリーのミスジャッジが犯した３カウント。あとで（指で四角く紙を表すジェスチャーをしながら）これだよ、これ。野球やサッカーであるだろ？ 今スポーツ界で流行ってるだろ。やれよ。肩出てっからよ」と理不尽なリクエスト要求する。

「リマッチだって？ これだけで調子に乗るな。何も変わっちゃいない。今日の勝ちぐらいで。くだらねえよ、やってることが。これを復活と取るなら、お前ら頭悪いよ。復活とか書くんじゃねえぞ、こんなことでよ。あいつ、自らの力で獲って復活だと。もう２度とねえけどな。リマッチとか口が裂けても言わせねえ。その口つまんでやる」と改めてリターンマッチを拒否。ザックも「次の挑戦者は辻と上村（優也）でいい。あいつらにチャンスをやる」と同調。棚橋＆飯伏がリターンマッチに漕ぎ着けるにはまだ時間がかかりそうだ。
  　セミファイナルでは、同じく１回戦として真壁刀義＆本間朋晃＆田口隆祐の新日本本隊と後藤洋央紀＆石井智宏＆YOSHI-HASHIのCHAOSが激突した。両チームともに息の合ったチームプレーを繰り出しすが、最後は後藤&YOSHI-HASHIが本間に合体の裏GTRを炸裂。すかさずYOSHI-HASHIがバタフライロックを極めて本間からギブアップを奪った。これにより、準決勝では棚橋組と後藤組が対戦する。

◆新日本プロレス◆
『SUMMER STRUGGLE 2020』
2020年8月7日　観衆　698人（札止め）
東京・後楽園ホール
▼第21代NEVER無差別級6人タッグ王座決定トーナメント1回戦（60分1本勝負）
○棚橋弘至＆飯伏幸太＆マスター・ワト（16分53秒　前方回転エビ固め）タイチ●＆ザック・セイバーJr.＆金丸義信
※棚橋組が準決勝進出

▼第21代NEVER無差別級6人タッグ王座決定トーナメント1回戦（60分1本勝負）
真壁刀義＆●本間朋晃＆田口隆祐（11分53秒　バタフライロック）後藤洋央紀＆石井智宏＆YOSHI-HASHI○
※後藤組が準決勝進出

文●どら増田