今大会前には、先の全英女子オープンで単独６位と健闘した上田桃子からもメッセージを受け取っていた。「力が入りすぎないようにプレーしたらみたいな感じで言われました」とのことだが、責任感が強い小祝だけに所属契約を結ぶ大会でしかも地元開催ともなれば、余計な力が入ってしまう。同じ辻村コーチに師事し、シーズンオフにはハワイ合宿なども一緒に行っている間柄の上田にしてみれば、それがどのような影響を与えるのかを分かっているのだろう。そのアドバイスが効いたのか、今回は目の前の１打に集中することができた。
  　黄金世代と言いつつも、気がつけば前大会で優勝した笹生優花や５位タイに入った西郷真央、そしてプラチナ世代など、自分よりも年下の選手がどんどんツアーに参戦している。「これからもどんどん新しい選手が出てくると思いますが、自分も頑張らなきゃなといい刺激になります」と小祝はいう。

　昨年挙げたツアー初優勝から１年以上経過しただけに、そろそろ２勝目を期待されるところだが、「それは考えていますが、あまり気にせずやってます」とマイペースを貫く。優勝こそ少ないものの、２年連続賞金ランキング８位と安定感は同世代でもトップクラス。せっかく好スタートを切ったのだから、ぜひとも２勝目を引き寄せたいところだ。

文●山西英希