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ゴルフ

“黄金“でも“プラチナ“でもない25歳、永峰咲希が国内メジャーを制した意義

山西英希

2020.09.13

 もちろん、黙っていても技術は身につかない。昨シーズンが終わった後、コツコツとパット練習を繰り返し、ショットの精度も磨いてきた。新型コロナの影響で試合が中止になったときも、楽をしたいという気持ちと葛藤はあったが、自分を奮い立たせることで有り余る時間をむだにすることなく過ごせたという。

 ツアー初優勝も公式戦初優勝も、同期では一番乗りを果たした。同じ宮崎出身の同期には昨年2勝を挙げた柏原明日架がいる、さらに堀琴音、木村彩子、安田彩乃、竹内美雪といったツアーでもお馴染みの顔が少なくない。実は、昨シーズン、一度でも予選通過した選手の数を年代別に比較すると、永峰の世代は14人いて黄金世代と並んでトップタイだった。
 
「今回、私が優勝したことで同期が必ずエンジンをかけて頑張るはず。そうなったらまた私も刺激をもらって上にいきたいですね」

 年齢的にはまだまだ伸びしろがある世代だけに、女子ゴルフ界を引っ張っていくぐらいの意気込みがあってもおかしくはない。この世代が頑張れば、それこそツアー全体が一気に活性化するはず。その意味で価値ある永峰の優勝だったと言えるだろう。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
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