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ゴルフ

“中身の濃い30パット“で4位スタートした渋野日向子が、成長を実感した「嬉しかった」こと

山西英希

2020.11.19

 渋野が挙げるパッティングの課題として、アマチュアラインに外さないことがある。アマチュアラインとは、フックラインでいうとカップの右ではなく左に外すことをいう。カップからどんどん離れていくため、返しのパットで距離を残すことが多い。逆に右に外すことをプロラインと呼ぶが、この場合カップを外してもそれほどオーバーすることはない。

 最初は5番ホールと同じようにラインを薄めに読んで強く打つつもりだったが、キャディと相談した結果、あえてラインを大きく読み、タッチを合せることにした。その結果、ボールは大きな弧を描いた後、カップに導かれるように消えていった。この日のパット数は30と決して少なくはないが、中身の濃い30パットであったことは間違いない。
 
 先週から続いていた右足裏の痛みは消えたものの、右足をかばったことでこの日は靴擦れに悩まされた。それでも、右足をかばうことで無駄な動きがなくなり、体の動きは悪くなかったという。マイナスをプラスに考えらえるだけ心に余裕が出てきたのだろう。今大会は昨年優勝した思い出深い大会でもあり、コースに対して悪いイメージはない。まだ残り3日間あるだけにどのような展開になるのか分からないが、この日のゴルフを見る限り、久々に上位で戦える雰囲気が出てきたことは確かだ。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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