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ゴルフ

ふたりで6戦5勝と絶好調の稲見萌寧と小祝さくら。プレーオフで勝敗を分けたポイントは?【富士フイルム・スタジオアリス】

THE DIGEST編集部

2021.04.12

 プレーオフ1ホール目、稲見が爪先上がりのライからグリーンに乗せたものの、小祝は本戦と同じくグリーン手前のラフに。アプローチに失敗して3メートルのパーパットを残したがそれを沈めて、2ホール目へ。すると小祝の2打目はまたもグリーンに届かず、右手前のバンカーにつかまる。対する稲見はピン左手前7メートルにナイスオン。それでも懸命に粘る小祝は2メートルほどに寄せて稲見のパットを待つ。

 絶対的に有利な稲見だが、心の中に不安があった。「ここで決めなければまた体力が削られる。なんとしてもこのパットを決めないと勝てない」。今大会は初日のスタートが大幅に遅れたため、2日目は30ホール近くプレーしていた。小祝も同じ条件だったとはいえ、疲労感は自分のほうが強いと思ったのだろう。一気に勝負に出た。ラインを慎重に読み、思い切りよくストロークした稲見のバーディパットはカップに吸い込まれるように消えていき、勝負が決した。ガッツポーズを見せる稲見の横で、小祝は静かにマークしていたコインを拾い上げた。
 
「萌寧ちゃんがプレーオフに強いのは知っていました。私も前回のリベンジをしたいとプレーオフになる機会を待っていましたが、勝てませんでしたね。やっぱり普通に負けたときよりも悔しいです」と小祝。それでも「(稲見は)飛距離も伸びているし、パットも上手いと思う。後輩として強い存在だと思います」と勝者を称えた。その稲見も「さくらさんはショット、パット、メンタルとすべてがうまいので尊敬できる先輩。いいところを真似してついていけたらと思います」と語っていた。これで今年の国内女子ツアーは6戦して小祝と稲見の2人で5勝と、改めて2人の強さが際立った。“KI(小祝・稲見)時代“の到来を感じさせる一戦となったのではないか。

構成●THE DIGEST編集部

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