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ラグビー

打倒南ア!中村の献身と福岡のスピードで4年前の再現を!【ラグビーW杯展望】

吉田治良

2019.10.19

中村のスコットランド戦でのタックル参加で、相手ハーフ陣の自由を奪いたい。(C)GettyImages

中村のスコットランド戦でのタックル参加で、相手ハーフ陣の自由を奪いたい。(C)GettyImages

 理想とする攻めの形が結実したのは、スコットランド戦の26分に生まれたPR稲垣啓太のトライだ。

 相手のハイパントをWTB福岡堅樹がきれいにキャッチ。そこから同じくWTB松島幸太朗の鋭いラインブレイクも織り交ぜながら12フェーズを重ねてスコットランドの陣形を崩し、最後は圧巻の3連続オフロードパスで仕留めている。

 上背のないバックローを狙って蹴り込まれるハイパントに苦しんできた日本だが、ここにきてキック対応が安定してきたのは心強く、逆にそれをカウンターのチャンスに変えている。そこから日本らしいクイックネスと献身的なサポートを活かしたポゼッション・ラグビーを継続すれば、アイルランドやスコットランド以上に強固な南アフリカのディフェンスとはいえ、いつか必ず綻びは生まれるはずだ。
 攻守両面でキーマンとなりそうなのが、地味ながら堅実なプレーでチームを下支えしているCTB中村亮土だろう。

 プール戦最多の27トライ、185得点を挙げている南アフリカの強力オフェンスを止めるには、FLリーチマイケル、LOトンプソンルークらFW陣が繰り出す自慢のダブルタックルが、これまで以上に不可欠であるのは言うまでもない。それに加えて重要になるのが、第一防御ラインを形成するフロントスリー(SOと両CTB)のディフェンスだ。とりわけ、スコットランド戦でBK陣最多の11タックル(成功率100%)を決めた中村が、相手ハーフ団から自由を奪い、簡単にキックを蹴らせないようにプレッシャーを掛け続けることができれば、徐々に主導権を握れるはずだ。
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