そして勝負を決めるのは、やはり福岡と松島の快足ウイングコンビだろう。フィニッシャーとしてはもちろん、その縦への推進力で攻撃の起点を作れる彼らは、チャンスメーカーとしても優秀だ。とくに、9月の南アフリカ戦に先発出場しながら、開始わずか4分でふくらはぎを痛めてピッチを去った福岡は、この大一番に期するところがあるに違いない。
あとは、前半の20分までに総失点の40%を喫している立ち上がりの悪さを、いかに修正するか。南アフリカを相手に先手を取られては、その後の展開がさすがに厳しくなる。
それでも、中村は強気にこう言ってのけた。
「プレマッチでは負けたけど、戦ってみてすごく自信になった。南アフリカに勝てるイメージは持っている」 確度の高いスカウティングと、多彩な戦術を駆使して快進撃を続けてきたジャパンだが、何よりも大きいのは、勝利を重ねるごとに大きく膨らんでいくこの自信だろう。
4年前の“ブライトンの奇跡”には、少なからず日本を舐めてかかった南アフリカの油断もあった。しかし、今回は違う。W杯の準々決勝というガチンコ勝負で、大国“スプリングボクス”に油断も驕りも一切あろうはずがない。
それでも、自身に満ち溢れた今のジャパンなら、ふたたびこの巨人をなぎ倒してしまうのではないか──。恐れよりも、そんな期待感が圧倒的に上回るのだ。
取材・文●吉田治良(スポーツライター)
あとは、前半の20分までに総失点の40%を喫している立ち上がりの悪さを、いかに修正するか。南アフリカを相手に先手を取られては、その後の展開がさすがに厳しくなる。
それでも、中村は強気にこう言ってのけた。
「プレマッチでは負けたけど、戦ってみてすごく自信になった。南アフリカに勝てるイメージは持っている」 確度の高いスカウティングと、多彩な戦術を駆使して快進撃を続けてきたジャパンだが、何よりも大きいのは、勝利を重ねるごとに大きく膨らんでいくこの自信だろう。
4年前の“ブライトンの奇跡”には、少なからず日本を舐めてかかった南アフリカの油断もあった。しかし、今回は違う。W杯の準々決勝というガチンコ勝負で、大国“スプリングボクス”に油断も驕りも一切あろうはずがない。
それでも、自身に満ち溢れた今のジャパンなら、ふたたびこの巨人をなぎ倒してしまうのではないか──。恐れよりも、そんな期待感が圧倒的に上回るのだ。
取材・文●吉田治良(スポーツライター)