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ゴルフ

8戦4勝の稲見萌寧、好調の要因はパットにあり!キャディを務めた奥嶋コーチからのアドバイスとは?

山西英希

2021.04.26

 川奈ホテルGC富士Cといえば、上がり3ホールが難所であり、これまで数々のドラマを生み出してきた。どのホールも一つ間違えれば大叩きするかもしれず、2打差リードで16番を迎えたことは心強かったはずだ。終わってみれば、通算12アンダーまでスコアを伸ばしたが、これは今までの10アンダーを2打上回る大会記録でもあった。

 今年に入って8戦4勝と驚異の勝率を誇る稲見だが、好調の要因はパットにあるという。『ヤマハレディースオープン葛城』から今回キャディを務めていた奥嶋誠昭コーチからのアドバイスで、右脇を少し開けるようにした。アドレスしたときに左手が右手よりも下にくるクロスハンドグリップで構える稲見の場合、どうしても右脇が必要以上に締まりやすくなる。

 その結果、テークバックでヘッドがアウトサイドに上がり、インサイドにヘッドを出すアウトサイドインの軌道になりがちだというのだ。ボールに右回転がかかるため、ラインから外れることも少なくない。それを避けるために、手のひらが入る程度に右脇を開けたわけだ。
 
 すると、ヘッドを真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出す軌道でストロークできるようになり、ボールに右回転がかかることもなくなった。川奈ホテルGCは芝目がきついコウライグリーンが特徴でもあるが、稲見は3日間の平均パット数が26パット(2位タイ)と、芝目に負けないストロークを見せていた。

 毎週月曜日のトレーニングを欠かさず行っているせいか、ドライバーの飛距離も伸びているように見えた稲見。アイアンショットの正確性に加え、パットまで向上したとなると、もうしばらくの間この勢いは衰えそうもないだろう。

文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
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