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ゴルフ

ふたりで6戦5勝と絶好調の稲見萌寧と小祝さくら。プレーオフで勝敗を分けたポイントは?【富士フイルム・スタジオアリス】

THE DIGEST編集部

2021.04.12

小祝(左)とのプレーオフを制して今年3勝目を挙げた稲見(右)。勝負所での強さが光った。(C)Getty Images

小祝(左)とのプレーオフを制して今年3勝目を挙げた稲見(右)。勝負所での強さが光った。(C)Getty Images

 今年の国内ツアー第6戦『富士フィルム・スタジオアリス女子オープン』最終日、4人が首位に並ぶという混戦でスタートしたが、最終的に通算5アンダーで54ホールを終えたのが、稲見萌寧と小祝さくらの2人だった。

 現在賞金ランキング1位をキープし、今年に入ってからも5戦して2勝と絶好調の小祝と、同じく5戦2勝で前週の『ヤマハレディースオープン葛城』で優勝して波に乗る稲見。好調同士の戦いとなったが、この2人には共通点が意外と多い。

 小祝は黄金世代で今月の15日には23歳で、稲見は狭間の世代といわれる1学年下の21歳だが、ともにジュニア時代から全国大会で活躍している。どちらもゴルフに対してストイックさを見せ、練習好きの小祝は最終日のラウンドを終えた後でも自宅に戻れば辻村明志コーチと反省会を兼ねた練習を行なうという。一方の稲見もツアーで1、2を争う練習量を誇り、月曜日の練習とトレーニングは欠かさず、優勝した翌日でも必ず行なう。
 
 さらに、海外志向はどちらもそれほど強くなく、国内ツアーでの賞金女王やメジャー優勝を優先する。また、自分のゴルフに対する目標が高いのか、勝った試合でも「ショットの調子がよくない」とコメントし、今大会でもともにそのコメントが聞かれた。

 ただ、大きく異なるのがプレーオフに対する気持ちだろう。小祝が挙げた5勝の中にプレーオフでの勝利は1つもなく、唯一経験したプレーオフ(18年の『ゴルフ5レディス』)では、2ホール目にボギーを叩いて申ジエに敗れている。反対に稲見は過去4勝のうち2勝がプレーオフでの勝利であり、目の前に相手がいる戦いが好きなのか、プレーオフには圧倒的な自信を持つ。

 果たして、そんな2人が戦うとどうなるのか。舞台となった18番はこの日のホール別平均スコアでは上から2番目の難しさだったが、バーディを奪った選手の数は2人と最も少ない。特に2打目の距離感が難しく、グリーンをオーバーするとアプローチが寄らない確率が高いので、どうしてもグリーンをショートすることが多い。実際、本戦では小祝も稲見もともに2打目はグリーン手前に外していた。
 
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