専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
モータースポーツ

今季のボッタスに付きまとうネガティブな印象…「対レッドブルの争いにおいて働きが不十分」との指摘も

THE DIGEST編集部

2021.07.03

 著名なジャーナリスト、デイビッド・トレメイン氏も「ここまでヴァルテリは酷いシーズンを送っている」と報じ、「2017年にウィリアムズからメルセデスに加入して以来、最悪のパフォーマンス」と酷評(F1公式サイトより)。シートを脅かすジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)に対して「わざと扉を閉めた」との疑惑を生んだイモラでの大クラッシュ、予選、決勝ともに中位に終わったバクーでのレース、フランスGP後のチームへの激しい抗議、そしてシュタイアーマルクGPのフリー走行で犯したピットレーンでのスピン……。

 元F1ドライバーのラルフ・シューマッハーは『Sky』で、ボッタスが対レッドブルというチームとしての争いにおいては、十分な働きを見せていないと指摘。フランスGPで表彰台を逃し、チームに「だから2ストップだと言っただろ!」と無線で憤慨した件についても、「相手にプレッシャーをかけるため、時には良くないと思われる戦略も必要であり、それを受け入れなければならない」と主張している。

 また、オランダのかつての著名なドライバーで、チームマネジャーとしても実績を残しているフランス・ヴェルスクールは、『GRAND PRIX RADIO』のポッドキャストで、「現在のメルセデスは強力な“セカンドドライバー”を必要としており、ルイス・ハミルトンとヴァルテリ・ボッタスのラインアップが来季も継続することはあり得ない」と、チームを率いる立場からの視点で持論を述べた。
 
 ボッタス自身は、チームとの関係が良好であると強調し、今季までとなっているメルセデスとの契約の延長については間もなく始まるだろうと明かしたが、ラッセルにシートを譲るとの見方が大多数を占める他、前述のラルフは「彼はおそらく、何かを知っているのだろう。自分が今季でチームを去るということを。フランスGPのチーム抗議も、来季のことを考えて自身の正当性を示したのだろう」と語っている。

 しかし、一方でこれまでの昨季までの堅実な働きぶりはチームメイトであるハミルトンの信頼を得ており、契約延長を望まれている。そしてラルフも、「モナコGPやシュタイアーマルクGPのような安定感したパフォーマンスであれば、ドライバーを交代する理由はない」と認める。そしてトレメイン氏は、「彼はどんなに押しつぶされても、必ず起き上がってくる。若く勇敢な冒険家のようであり、チームに求められる人材だ」と称賛した。

 一時は今季中のラッセルとの交代も噂されたボッタスが、この先のチャンピオンシップの争いにどれだけの貢献を果たせるか。来季に向けてのストーブリーグも踏まえて、注目すべきポイントである。

構成●THE DIGEST編集部

【関連動画】「不必要に邪魔をした」角田がボッタスの進路を塞ぎ…3グリッド降格処分と判定された実際のシーン

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号