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「大きなプランターのよう」 “謙虚”な国立競技場を海外メディアは高評価。 無観客で強調されるモザイク仕様のスタンドにも言及

THE DIGEST編集部

2021.08.02

「スタジアムそのものが、まるで森であるかのように感じさせる」ため、屋根や梁に木材を使用し、「優雅に古くなっていくよう設計された」国立競技場について、同メディアはオランダの建築家、マルティン・ファン・デル・リンデン氏の「デザインは間違いなくシンボリックなものではないが、植物が内外に見られ、まるでスタジアムが『大きなプランター』のようであり、とても気に入っている」との意見に完全同意した。

 また同メディアは、新たな国立競技場が「経済収縮と人間の親密さの時代」を示すものだとする隈氏のビジョンが、東北大震災からの復興などを象徴する“記念碑”として「成長と勝利」に焦点を当てたものと捉える主催側のそれとは好対照であることを指摘している。
 
 なお、英国の日刊紙『The Guardian』も、この東京五輪のメイン会場に対して「『生きた木』と呼ばれるこの建造物は、木造をふんだんに使用し、日本の伝統的な軒先を連想させる。それは革新的でも画期的でもないが、全体的には均整がとれており、美しさが感じられる」とポジティブな評価を与えている。

 前述のデザインを巡るドタバタの他、当初の予定よりも建設費が膨れ上がったこと、完成の遅れ、また木材が47都道府県産のものだけでなく、保護が叫ばれている東南アジア諸国の熱帯雨林から伐採されたものが使用されたことで多方面から抗議を受けるなど、建設過程で様々な問題に直面した国立競技場。新たな「レガシー」は今大会に、そして大会後の東京に何を残すだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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