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モータースポーツ

ハミルトンとフェルスタッペンの接触リタイアへの反応は? 一部OBは「セナとプロストの関係は憎しみに」と指摘

THE DIGEST編集部

2021.09.16

 ドライバーOBにもこの件については意見が求められており、ミカ・ハッキネンは「セナやミハエル・シューマッハーも、多くの物議を醸すクラッシュに巻き込まれたが、個人的な意見としては、他車との接触は避けてチャンピオンシップでの勝利に集中するのが最善だと思う」と懸念を示した。

「世界王者になるには、優勝回数もさることながら、2位、3位という結果がしばしば重要になる(直近の)5レースで2度も重大な事故を起こすとは、今後が非常に心配だ」

 一方、ジャック・ヴィルヌーブは、これまでにハミルトンも過ちを犯しているとして、「フェルスタッペンは決してペナルティーを科せられるべきではなかった」と主張。今後の2人の争いについては「フェルスタッペンは常に攻撃的だが、ハミルトン相手にはさらにそれが強くなる」と続けた。

「ハミルトンはミスをしないドライバーだが、フェルスタッペン相手にはそれを犯しがちであり、フェルスタッペンはライバルの弱点を徹底的に攻撃する」

 また、この2人のライバル関係が、かつてのセナとアラン・プロストの対決が前例に出されることにも言及。レジェンドの1989年(シケイン前で接触)、1990年(1コーナー前で接触)の日本GPが、今季の2度の接触に似ているということも話題になっているが、97年の世界王者にして英雄ジルの息子は「セナ、プロストの関係は憎しみにさえ達していた。その点、ハミルトンとフェルスタッペンの場合、ただお互いに相手に勝ちたいと思っているだけだ。それゆえにまた、同じことが起こる可能性はあるが……」と見ている。
 
 いずれにせよ、コース上でのバトルで決着がつくことを誰もが望んでいることは事実だろう。F1テクニカルディレクターのロス・ブラウンも「1インチたりとも相手を前に行かせたくないという2人だけに、今後も最後まで互いに引かないだろう。とはいえ、チャンピオンシップの行方がタイヤバリアやスチュワードルームではなく、コース上で決定することを願っている」とコメントを発している。

 前述のイタリアの日刊紙『Il Messaggero』もクリーンな結末を望み、そのためにも「3度目の“衝突”を回避するためにも、FIAのコントロールが必要だ」と、統括機関に注文をつけているが、久々に訪れた大接戦のシーズンの最後にはどのようなドラマが待っているのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
 
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