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「荷物をまとめて家に帰るべきだ」角田裕毅をレッドブルOBが非難!専門メディアが指摘する“残留”の正当性とは?

THE DIGEST編集部

2021.09.20

 その理由は、まず彼が下部カテゴリーで傑出したドライバーであり、さらに欧州のF3、F2でそれぞれ1年を過ごしただけでレースの最高峰にまで到達したという成長過程にある。

 つまり、角田は抜群の才能を有する一方で、経験が極めて乏しいという実情があり、これを鑑みれば、モンスターマシンとF1のコースに慣れさえすれば、今よりはるかに良いパフォーマンスと結果を残すだろうということだ(「チームにとってはちょっとした賭けでもあるが……」と綴ってはいるが)。

 実際、F1デビューレースとなったバーレーンGPでは、幾つかのオーバーテイクと冷静なドライビングで9位入賞を果たし、F1のロス・ブラウンTDをして「ここ数年で最も優れたルーキー」と言わしめた。

 この事実は、次戦のイモラで自信を喪失し、徐々に下降線を辿っていったとしても、決して変わることはない。何かきっかけがあれば、状況が変わる可能性があることを意味してもいると言えよう。
 
 さらに同メディアは角田の残留が、レッドブル・グループにとっても大きなメリットになったと指摘している。

 これはリザーブドライバーの座に甘んじていたアレクサンダー・アルボンが来季、ウィリアムズの一員となることを指しているとおり、「グループの誰かを犠牲にすることなく、ドライバーをグリッドに戻すことで、よりドライバーの成長を促し、自分たちのオプションを増やすことができる」という。

 また、来季のレギュレーションが大きく変更されることも残留になった要因としてありうる。このタイミングで角田を外し、レッドブル・ジュニアプログラムからユーリ・ヴィップスやリアム・ローソンといった若手ドライバーを起用することは、チームにとって理想から程遠い状況を引き起こす可能性が高いという。

 様々な見地から、角田残留の正当性を同メディアは主張しているが、はたしてこれが適当な指摘だったと、実際に彼が証明できるだろうか。今週末のロシアGPで成長ぶりを示すとともに、後半戦、さらには来季へ向けて自信と弾みをつけるようなレースに期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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