AZMはバックステージでも「さっきはリングで泣いちゃったけど、もういいです。今年あと最終戦、スターライト・キッドとハイスピードがあるのでいったん切り替えて、キッドに集中して、年明けに桃ちゃんではなく渡辺桃、オマエを私がぶっ潰してやるよ」と力を込めた。

　また、上谷は桃に対して「心の底からアイツが憎い」と素直な心境を明かしつつ、「今はいったん切り替えて、両国で白いベルト奪取、それに一本集中して挑んでいきたいと思っています」と両国大会の中野たむ戦へ意気込み。詩美も「大江戸隊、渡辺桃。絶対許さないから」と宣言しており、年明けからQQの逆襲が始まりそうだ。

　一方、闇堕ち集団となった大江戸隊。桃は「来年から、来年と言わずともいまから、私が最初に破壊するのはAZM。楽しみにしとけよ、AZM！」と目を輝かせており、キッドは「今のままじゃな、AZM、何も残せないまま終わるぞ。これはほかのQQメンバーにも言えることだと思う」と警告。

　さらに「このまましょぼくれたQQでいたら何も変わらないし、うちらに潰されるだけだし、なんならユニットごとなくなっちゃうんじゃない？」と続けると、桃も「ああ、それもいいね。まあ破壊ってそういうことだけど。フフフ」と不敵な笑みを浮かべながら、「やっちゃいますんで、オマエらしっかり見とけよ！」とQQ破壊を誓った。
  　この日の後楽園大会のポスターは、クリスマス仕様のマスクを被ったキッドが一人で映ったものが特写で使われていた。しかし、大会２日前に販売した前席が完売し、当日券の販売はなかった。

　大江戸隊に闇堕ちしてからキッドの人気は急上昇しており、グッズの売り上げやサイン会が行なわれた際の人気もトップを走り始めているだけに、桃ももともと素質は申し分ないので、闇堕ちしたことで大化けする可能性は十分にあると言っていいだろう。

　この日は欠場中のジュリアが怪覆面軍団の首謀者だったことも発覚しており、ドンナ・デル・モンドの勢力拡大をアピール。大江戸隊を含む全ユニットに対して宣戦布告をしている。リーダー刀羅ナツコが欠場中ながら、キッドが中心となった大江戸隊が現在のスターダムにとって起爆剤になっているのは間違いない。

◆スターダム◆
『STARDOM YEAREND CLIMAX 2021』
2021年12月25日
東京・後楽園ホール
観衆　725人（超満員札止め／コロナ対策限定人数）
▼因縁沸騰！ブラック・ピーチ初見参（30分１本勝負）
●AZM＆林下詩美＆上谷沙弥（19分34秒　起死回生）鹿島沙希○＆スターライト・キッド＆渡辺桃

文●どら増田