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モータースポーツ

「忘れるべきレース」悔しい14位の角田裕毅に各国メディアは厳しい評価。ヴェッテルは「遅かれ早かれ彼には抜かれていた」

THE DIGEST編集部

2021.12.06

 また4度の世界王者は、「我々は再スタートごとに順位を上げたが、あの位置を走るには車のペースが上がらず、遅かれ早かれ、抜かれていただろう」と、両者のラップ差は歴然であり、角田があのタイミングで無理に仕掛ける必要はなかったとも指摘している(専門メディア『MOTORSPORT TOTAL.COM』より)。

 アルファタウリはSNSで「力強い週末を過ごしただけに、ポイント獲得で締めくくれなかったことは残念だ」と角田の労をねぎらいながらも悔しさを示し、チーム代表のフランツ・トストも「最後のスティントで大きく改善し、数台を抜いて9番手に到達することができたが、残念ながらヴェッテルと衝突。彼は正しいアプローチで追い越しをかけたと思うが、フロントウイングにダメージを負った」と接触の場面を振り返ったが、以下のようにポジティブな点も挙げている。

「(接触後のピット作業で)ハードタイヤに交換すると、それ以降はラップタイムを上げ、良いレースを展開した。全体として、初めてのサウジアラビアでは良い経験となった。ピエール(・ガスリー)の6位フィニッシュ、そしてユウキも週末を通して本当に素晴らしいパフォーマンスを見せた」

 パワーユニット・サプライヤー、ホンダの田辺豊治テクニカルディレクターも「接触によりポジションを落として14位という残念なレース結果にはなりましたが、初めてのコースで良いパフォーマンスを発揮できた、ポジティブな週末になりました」と語り、こちらもルーキーの良さを強調した。
 
 海外メディアの報道に目を向けると、スペインのスポーツ紙『MARCA』は「23周目に再びターン1でインシデントが起き、今度の“犯人”はツノダだった」、ブラジルの専門メディア『F1MANIA』は「ツノダはジェッダで良い1日を過ごせず。良い予選の後、彼はアクシデントに巻き込まれ、残りのレースを台無しにした」、フランスの専門メディア『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』は「ツノダにとっては忘れるべきサウジでのレース」と、それぞれ異なる見地から報じている。

 また、イタリアの専門メディア『MOTORIONLINE』も「ツノダの難しいレース。ヴェッテルとの接触でフロントを失い、ピット交換で戦線に復帰したものの、彼のレースは台無しになった」と綴り、英国の専門メディア『THE RACE』は「サウジGPの勝者と敗者」という記事の中で、当然ながら後者として21歳の日本人ドライバーを取り上げ、以下のように綴った。

「金、土曜の彼のドライビングは今季のベストとなる週末を彼が迎えている可能性を示唆し、決勝での2度目の素晴らしいリスタートも、多くのことを彼に約束した。シャルル・ルクレールに対するヘアピンでの追い抜きは、ハイライト映像にも含まれるほどのものだった。一方で、ヴェッテルへの不器用な仕掛けも、違う意味でハイライト映像のひとつだった」

「明らかにF1でも活躍できるほどの才能を持っているツノダを見限るのは時期尚早だし、レッドブルにそうする兆候は見られない。しかし、彼のルーキーイヤーをとりわけイメージ良く描くことは非常に難しい」

構成●THE DIGEST編集部

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