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ソダシの逃げは完全に不発…壁にぶち当たった”アイドルホース”に復活の目はあるのか

三好達彦

2021.12.06

テーオーケインズは、2着に6馬身もの差をつけて圧勝。一方、ソダシは直線で失速し、12着に終わった。写真:産経新聞社

テーオーケインズは、2着に6馬身もの差をつけて圧勝。一方、ソダシは直線で失速し、12着に終わった。写真:産経新聞社

 12月5日、第27回チャンピオンズカップ(GⅠ・ダート1800m)が中京競馬場で行なわれ、単勝1番人気に推されたテーオーケインズ(牡4歳/栗東・高柳大輔厩舎)が前年の覇者チュウワウィザード(牡6歳/栗東・大久保龍志厩舎)に6馬身もの差を付けて圧勝。JRA・GⅠ初制覇を成し遂げた。初のダート挑戦で注目された3番人気のソダシ(牝3歳/栗東・須貝尚介厩舎)は果敢に逃げを打ったものの、直線で失速して12着に敗れた。

 衝撃的な独走劇だった。
 課題だったスタートを無事にクリアし、逃げるソダシと2番手のインティ(牡7歳/野中賢二厩舎)、アナザートゥルース(せん7歳/美浦・高木登厩舎)を前に見ながら5~6番手にの好位置につけたテーオーケインズは、鞍上とぴたりと息を合わせてレースを進める。

 動きが出たのは3コーナー過ぎ。テーオーケインズが自らハミをとって先団との差を詰め勝負の直線へ向く。

 しかし、勝負はすぐについた。失速したソダシを捉え、さらには粘るインティを交わして先頭に躍り出たテーオーケインズは、独走態勢に持ち込む。そして後方から追い込んだチュウワウィザードをまったくものともせず、余裕を見せながら悠々とゴールを駆け抜けたのだった。
 
 テーオーケインズが記録した上がり3ハロンの時計は35秒5で、チュウワウィザードのそれを実に0秒7も上回っていた。

 前走のJBCクラシック(JpnⅠ)の敗因となった出遅れに関しての問題も含め、レース後の松山弘平騎手は、「厩舎がしっかりと練習を積んでくれたおかげで、今日は馬がよく我慢して良いスタートを切ってくれたので、道中もいいリズムで進めました。4コーナーを回ってくるときは凄い手応えで、申し分なかったですね。本当に強かったと思います」と、相棒の走りを絶賛。帝王賞(JpnⅠ)の圧勝劇がフロックでなかったことをあらためて見せつけた。

 テーオーケインズの父シニスターミニスター(18歳)は、競走生活を引退したあと輸入された米国産馬。デビュー戦(ダート5.5ハロン=約1100m)を8馬身差で勝ちあがると、ブルーグラスステークス(米GⅠ・ダート9ハロン=約1800m)で2着に12馬身以上という記録的な差を付けて勝利を収めた。
 

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