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格闘技・プロレス

那須川天心、涙のRIZIN卒業に秘めた想い。五味隆典と交わした“拳と拳の会話”「駆け引きなしでグーでいかせてもらった」

橋本宗洋

2022.01.01

卒業試合を終えたリング上。那須川は人目をはばからずに涙した。(C)RIZIN FF

卒業試合を終えたリング上。那須川は人目をはばからずに涙した。(C)RIZIN FF

「4月のRISEの試合、6月の武尊選手との試合、RIZIN代表として勝ってキックボクシングを卒業します」

 自分を「RIZIN代表」と言うくらい那須川にとってRIZINは大きなものだった。デビューは2016年の年末。MMAマッチだった。自分のキャリアを切り拓くため、別競技に挑戦した。ミックスルールも、異例のフロイド・メイウェザー Jr.との対戦もあった。RIZINでの試合はチャレンジの連続で、それは本人にも驚きであり、楽しくもあった。
 榊原は那須川のRIZINでの試合を「ともに磨き上げた作品、モデルケース」だと語っている。挑戦を重ねながら、RIZINで「那須川天心の試合が見たい」というニーズを作り出し、当初は存在しなかったキックボクシング部門を作らせるまでになった。

 いつからかRIZINあっての那須川というだけでなく、那須川あってのRIZINにもなっていた。お互いにとって欠かせない存在。涙が出て当然だった。

取材・文●橋本宗洋

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