専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
その他

“白毛のアイドル”ソダシが得意の芝マイル戦で劇的に復活! その道のりに勝因があったのか!?

三好達彦

2022.05.17

 レース後、全戦でソダシの手綱をとってきた吉田隼人騎手は、
「終始”(脚を)ためておく”だけの手応えがありましたし、追い出しての反応も良かったです、直線はいいときの伸びがあったので、外から来ていても抜かれる感じはありませんでした」
 と、愛馬との久々の勝利を喜んだ。
 
 秋華賞で10着に大敗したソダシは、以後、ダートへ進路をとったのはご承知のとおり。チャンピオンズカップ(G1、中京・ダート1800m)では12着に惨敗したが、今年のフェブラリーステークス(G1、東京・ダート1600m)では3着に食い込み、復調気配をアピール。このダート参戦を“迷走”と見る向きは多かったが、結果としてこの経験がプラスに働いたうえ、ここまで3戦3勝の芝1600mという条件に戻って、本来持つ強さを発揮したと言えるだろう。

 1番人気のレイパパレは、レース後に高野調教師が、
「ゲートで躓いて、リカバーが必要になった。そこから心身のバランスが崩れてしまったようだ」
 と語っているように、スタートでのアクシデントが大きく影響したのは間違いないだろう。メンタル面でスタートの良し悪しが取りざたされながら、今回は抜群のスタートを切ったソダシとは対照的に、何とも悔いが残る一戦となった。

 同じく5着に敗れたソングラインも第3コーナーで躓くアクシデントがあったとのこと。両馬とも能力の高さに疑いはなく、次戦以降に注目したい。

 2着のファインルージュは、直線でラストスパートに入ろうとしたところで、外斜行した他馬にぶつかられる不利があったのは残念なポイント。それでも最後まで脚を伸ばしてレシステンシアを交わして2着を確保したのは流石で、この充実ぶりは今後もしっかり覚えておく必要がある。

 約1年ぶりの実戦となったデアリングタクトは、さすがに直線の坂上までは息がもたなかった。しかし、長いブランクを経ながら見せ場を作ったわけで、この一戦は「6着に敗れた」というよりも、「6着に踏ん張った」と捉えるべきだと思う。もうひと花、咲かせてほしいと願う。

取材・文●三好達彦

【名馬列伝】史上もっとも破天荒な三冠馬、単なる”駿馬”ではなかったオルフェーヴルの魅力

【名馬列伝】競馬の枠を超えたディープインパクトの衝撃。その「成功」はまさに唯一無二

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号