このように、フランス人ドライバーの今後に対して言及した『THE RACE』だが、彼のチームメイトである角田裕毅については、「ペレスの契約延長は、日本人ドライバーにとっては良いタイミングだったに違いない」と、また異なる見方を示している。

「角田はまだ、レッドブル昇格候補には入っていない。そして、その候補だったガスリーが今回の一件によって他チームへの移籍の可能性が高まったことで、ドライバーラインアップを一気に変えることを好まないアルファタウリにおいて、角田の来季以降のシートが保証される可能性も上がったと言える」
  「角田は今、大きなプレッシャーに晒されていない。時には驚かされるも、しばしば失望させられたルーキーイヤーの後、彼は２年目で確実な一歩を踏み出す必要があったが、まさにそれを果たし、この７レースで３度の入賞を飾り、ポイントでは11点を獲得してガスリー（６点）を上回っている他、予選でも４対３で勝っている」

　このようなポジティブな展望を示した同メディアは、残留した場合の角田が「アルファタウリでどのような地位を占めるか」についても言及し、「2023年は、彼がチームをリードするには時期尚早かもしれないが、それに相応しいドライバーが見当たらないのも事実である。むしろ、ナンバー２として新たに２年間を過ごすことは、彼の成長を阻害する危険性がある」と指摘した。

　なお同メディアは、他にもレッドブル・ジュニアチームの有望な若手ドライバーたち、前述のマクラーレンやアストンマーティン、レッドブルの一員ながら今季からウィリアムズの一員として戦っているアレクサンダー・アルボン、さらにはペレスの同僚であるフェルスタッペンにも、今回のペレスの契約延長が影響を与える可能性があるとしている。

　果たして、この予想通りとなるのか。今後はレースだけでなく、活発さを増していくであろうストーブリーグの行方にも注目し続ける必要がありそうだ。

構成●THE DIGEST編集部
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