あきらめない日本も75分、途中出場の堀江翔太のロングスローをリーチが落とし、これを拾った同じく途中出場のテビタ・タタフが相手ディフェンスをなぎ倒しながら、強引にインゴールに飛び込んだ。しかしこれはTMOでノックオンの判定。日本の再逆転はならなかった。
ただ、国立がこの日一番の歓声に沸いたこのシーンも、フランス代表のキャプテンは冷静な目で見ていた。
「ウィークサイドを突かれたが、我々には明らかにノックオンだと分かっていたので、まったく慌てることはなかった」
ティア1の強豪国を追い詰めたのは事実だが、15―20という僅差の最終スコアほど、フランスは焦りを感じていなかったのかもしれない。
日本だけでなく、フランスにも確かにミスは多かった。しかし、1・5軍のメンバーとはいえ、フランスの選手たちはここぞという勝負所を逃さず、逆に日本は決めきれなかった。それが、善戦しながらも歴史的初勝利を奪えなかった理由だろう
今回のテストマッチ4連戦と、それに伴う5週間の合宿を経て、若い選手とベテランが融合したジェイミー・ジャパン。今回はケガで参加できなかった流大や中村亮土、松田力也といったレギュラークラスが加われば、さらにもうワンランク上のチームに成長するポテンシャルは十分に秘めている。確かにそう感じさせるこの日のフランス戦だったが、一方で勝てる試合を落とした印象も、また強く残った。
試合後のジェイミーHCの言葉が、すべてを言い表わしているのかもしれない。
「若い選手たちを試せたのはポジティブな材料だ。しかし彼らは、自分たちのゲームが十分ではなかったことを理解すべきだろう。こうしたタフなゲームは、“その一瞬”で仕留めなければ勝つことは難しい」
取材・文●吉田治良
ラグビー日本代表、世界3位のフランスを相手に大善戦も歴史的初勝利はならず! 残り9分で逆転許し15-20で敗戦
「二度と行きたくない」薬物所持容疑のラグビー元豪州代表戦士が日本での勾留生活を明かす「人を失望させてしまった」
ただ、国立がこの日一番の歓声に沸いたこのシーンも、フランス代表のキャプテンは冷静な目で見ていた。
「ウィークサイドを突かれたが、我々には明らかにノックオンだと分かっていたので、まったく慌てることはなかった」
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