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バレーボール

日本男子バレー、躍進の背景は? 強豪ブラジルに0-3負けも「勝てる相手だと思える」と石川主将は手応え!

北野正樹

2022.07.11

男子日本代表の石川祐希主将 写真:北野正樹

男子日本代表の石川祐希主将 写真:北野正樹

 日本代表のチームの底上げを感じさせた試合が、大阪での3戦目のドイツ戦だった。最終のブラジル戦までの3連戦を考慮し、石川や西田を先発メンバーから外し、ピンチサーバーなどでの起用にとどめた。

 主力組を温存した試合は、第1セットこそ23-25で落としたものの、3-1で逆転勝ち。宮浦健人が両チーム最多の17得点を挙げ、高梨健太もブロックポイント2本を含む16得点。高橋藍も14得点を挙げるなど、OHの3人が活躍。また、フィリップ・ブラン監督がチーム強化ポイントに挙げたMBも、高橋健太郎が6本のプロックを決めるなど、課題克服も垣間見せた。

 主にベンチを温めることが多い控え選手の活躍での勝利に、石川は「まだまだコミュニケーション不足やミスもあり、修正が必要だが、今日のメンバーで勝つと自信がつくし、チームの底上げが出来ているということで、プラスしかない。次につながる1勝だったと思う」と総括。
 

 また、「誰が出てもしっかりと自分のパフォーマンスを発揮するというのがチームの目標の一つであるので、出た選手が活躍すると全員がうれしい」と続けた。

 この試合では、常にチームを鼓舞するなど、高橋藍のリーダーシップをとる姿勢も見えた。
「東京五輪では石川、西田両選手らに引っ張ってもらって、今の僕がある。引っ張る選手がいない中での仕事は、チームを落ち着かせること。監督からも任せられているので、意識してやっていた」と振り返る。

 石川は「高橋藍がリーダーシップをとっていたし、高橋健太郎も役割を果たしていた。小野寺太志も、もう少しリーダーシップがとれると思う。出たり出なかったりで、セッターも違ったりするが小野寺が活躍すれば、もっとチームにプラスになる」と、小野寺にはチームの進化に向け、さらなる奮起を求めた。

 初の決勝ラウンド進出に、元男子代表監督の南部正司男子強化委員長は「戦術を選手たちが理解し、コート上で選手が1回1回、確認しながらミーティングでの指示通りのポジショニングが出来ている。勝負を焦らず、リバウンドを取ってから攻撃につなげる流れが出来ている。サーブ力があるのが今のチームのかなりの強み。あそこまでサーブポイントが取れるとは思っていなかった。凡ミスも少なく、安心して見ていられる。控え選手の層が厚く、2枚替えしても戦力が落ちず得点することが出来る。まだまだ強くなる」と高く評価した。

「ひとり一人がやるべきことをやっているので、不安要素がない中で戦えている。大崩れをしなくなったところが、一番強化された部分」と、大会前に語った石川主将の言葉通りの試合を続けた日本代表。決勝ラウンドは、秋の世界選手権を前に大舞台を経験して力をつける絶好の舞台となるはずだ。

文●北野正樹(フリーライター)
【プロフィール】きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。関西運動記者クラブ会友。
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