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ゴルフ

国内女子ゴルフはシーズン折り返し! ここまで5勝を挙げた西郷真央の確変、さらに後半戦で期待される注目株とは?

山西英希

2022.07.12

 その西郷を追うのは、同じ2001年度生まれの山下美夢有だ。昨年にツアー初優勝を飾っていたが、今季はいきなり公式戦の『ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ』で優勝すると、『宮里藍サントリーレディスオープン』も制し、今季2勝目、ツアー通算3勝目を飾った。

 現在、5試合連続トップ5入りを継続中で、メルセデスランキングでも西郷に次ぐ2位をキープ。今後は、海外メジャーに挑戦する予定だけに、それが国内の試合にどう響くかわからないが、前半戦の勢いを維持できれば面白い存在になりそうだ。

 01年度世代を追いかけるのは、昨季4勝の西村優菜だ。今季はなかなか勝てそうで勝てない試合が続いていたが、6月以降で2勝を挙げたのは大きい。『ニッポンハムレディスクラシック』では接戦を制するなど、後半戦に向けてさらにペースを上げてきそうな雰囲気だ。

 そして、昨年の賞金女王である稲見萌寧は今季、まだ1勝しか挙げていないものの、メルセデスランキングで4位につけている。トップテンの回数が11回(1位)とやはり安定感があるだけに、西郷、山下にとっては怖い存在だろう。

 不気味なのが、98年度生まれの“黄金世代”だ。今季は、植竹希望、高橋彩華がツアー初勝利を挙げたが、その他では小祝さくらが1勝と世代で3勝しかしていない。19年に12勝、20ー21年に13勝を挙げている世代だけに、小祝はもちろん、勝みなみや原英莉花などの実績を持つ選手が後半戦はしっかりと巻き返してくるのではないか。

 その他では、菅沼菜々が面白い存在だ。技術だけでなく、肝が据わっており、後半戦でツアー初優勝を飾る可能性は十分ある。

 昨年は、8月第2週の『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』から最終戦の前週である『大王製紙エリエールレディスオープン』まで、15試合連続で98~00年度の3世代が優勝を独占した。体力があり、勢いに乗りやすいのは、やはり若い世代なのだろう。今季は、そこに01年度世代が絡んでくるはず。どちらにせよ、後半戦も20代前半の選手が優勝争いの中心になりそうだ。

文●山西英希 
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、07年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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