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バレーボール

フランス戦惜敗は「ディテールの差」。ブラン監督が語った龍神NIPPONの現在地とパリ五輪への強化プラン【世界バレー】

北野正樹

2022.09.13

 終始、自信を示していた指揮官が悔しさをにじませたのは、「カナダがトルコに1セットでも取っていたら、(決勝トーナメント初戦で)オランダと対戦し、準々決勝はスロベニアと対戦していた。これらのチームのレベルは、我々の手の届くところにあったはず」と、第1次ラウンドでの結果による組み合わせについてだった。
 
「2023年は重要なシーズンになる」と意気込むブラン監督は、新たな強化プランも示した。今年12月と来年の1、2月に大学生ら若手選手を招集し、自ら指導し強化につなげる。これまでもプランはあっても、授業との兼ね合いなどもあり実現しなかったが、JVAの川合俊一会長、南部正司男子強化委員長らが大学関係者らに理解を求め、実現の方向だという。

「合宿だけでなく、海外遠征も企画している。世界に触れる場を設け、大学レベルのスキルから世界レベルのスキルを身に着けてほしい」と南部委員長。

 東京五輪で大学生として出場した大塚達宣(早大4年)や高橋藍(日体大3年)が、世界選手権でも活躍したことで、早い段階から高いレベルの練習に参加し、海外の強豪との試合を経験することの重要性は証明され、大学などの協力も得やすくなり「オールジャパン体制」で強化を進めることができるようになった。

 一時帰国中の12日、TBSの朝の情報番組に生出演した石川は、「今、振り返っても悔しい、の一言」と改めてフランス戦で金星を逃したことを悔やんだが、世界ランキング7位に浮上したことに関し「個々の選手の力がついてきたのが一番。チームとして成長していると思う。これからはフランスなど、ランキング上位のチームを倒していくしかない」と力強く結んだ。

 VNL期間中に、「勝てないと思っていた相手が、今は、勝つチャンスはある、勝てる相手だと思えるほど(日本代表は)成長した」とも語っていた石川。世界選手権ではブラジルに敗れたが、19連敗中だったキューバに1995年以来の勝利を挙げた。男子代表「龍神NIPPON」の進化は止まらない。

文●北野正樹(フリーライター)
【プロフィール】きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。関西運動記者クラブ会友。
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