リーグワンデビューを叶えて迎えた昨年の代表活動では、フランス代表、次のワールドカップでぶつかるイングランド代表、もともと自分が入りたいと思っていたニュージーランド代表とのゲームに出場した。
  　いずれも敗れたが、「自分たちのアタックができている時はいい。プレッシャーを受けている時に違うことをやるのが大事。（方向性は）間違っていない」。内容には手応えを掴んだ。

　藤井雄一郎ナショナルチームディレクターに「MVP級」と称賛された自身の働きについては、笑って応じた。

「そんなに考えてないですね。MVPとか……。自分の仕事をやっているだけなので」

　謙虚でも堂々としている。12月中旬に開幕したリーグワンでは、「自分からやる。待たない」。チームに３人いる現役代表のひとりとして、年齢に関係なく態度でリーダーシップを取りたい。

「代表でタフな試合を経験してきた。それを活かして、（ブレイブルーパスが）試合に勝てるようにリードをする。高いスタンダードでプレーしたいです」

　得意とする空中戦のラインアウトで、勝負を左右するコンタクト合戦で、世界クラスの「スタンダード」を示せるか。各チームが強豪国の代表選手を擁するリーグワンにあって、一挙手一投足が注目される。

文●向風見也
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