豪州GP後、デ・フリースは、AT04の改善状況について「我々は少しずつ定期的に、アップデートを施していくことになる。ゲームチェンジャーなどはなく、いきなり15番手から８番手に上がるようなことは不可能であり、小さなことの積み重ねが重要だ。常に改善点を探して見つけ出し、トップ10に近づいていければと思う」語っているが、その慎重な姿勢は自分自身の歩みについても同様のようだ。
  　期待が高かった分、ここまでの出来についてメディアの見方は厳しいものとなっているが、彼は「それは、プラットフォームが大きいF１固有のものだ。誰もが見ており、それが好きでいる。問題はない。それは全ての人々の権利であり、僕はそれを尊重している。全ての人々を喜ばせることは不可能だ。ファンもいれば、そうでない人もいる。しかし、時間の経過とともにそれが変わると信じており、そのためにチームと僕は一生懸命に頑張っている」（母国オランダの専門誌『Formule1』より）と、意に介していない。

「この世界には常にプレッシャーがつきまとい、ドライバーとしてはどのカテゴリーでも、常に生き残るために戦っている」と、厳しい状況には慣れていると強調する彼は、目に見える結果を周囲が求めている中でも冷静さを保ちながら、「過去２週間で良い進歩が見られた」とポジティブな点を見つけ出している。

　慣れない環境の中でも、チームに対して率直に的確なフィードバックを提供するなどの貢献を果たしており、角田もデ・フリースからは「多くのことを学んでいる」と認めている。今後、レースを重ねるごとに角田を脅かす存在となれるか、そしてそれがアルファタウリの力の底上げに繋がるか、非常に興味深い。

構成●THE DIGEST編集部
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