ちなみに一方のデ・フリースは、「ターン３で我々はサイド・バイ・サイドの状態になり、彼（角田）は明らかに外側にいて、車１台分のスペースもあった。そして、自分の方が少し前に出ていたが、彼は僕の右リアタイヤに接触した。あの場面では、明らかに２台分のスペースはなかった」と語り、自身が扉を閉めたことを否定するとともに、角田の仕掛けに無理があったと主張している。

　ドライバーは同士討ち、チームは不手際と、厳しい土曜日となってしまったアルファタウリだが、車両パフォーマンスの責任者であるギョーム・ドゥゾトゥは、「シュートアウトは、残念ながら黄旗と赤旗に振り回されて良いラップを得られなかった。スプリントでは、どちらもスタートからハードに仕掛けた結果、ターン３で接触し、アンダーステアになったユウキはターン13でウォールに突っ込んでしまい、残念ながら右リアにダメージが残ったことで、彼のレースは終わってしまった」と振り返った。
  　現地メディアの報道では、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』が「ツノダを見舞った何という災害！ 日本人ドライバーは、スプリントで最初にバーチャルセーフティーカー、そしてセーフティカーを出動させた。またシュートアウトでは、予選でソフトタイヤを使い切ったことで、ランド・ノリス（マクラーレン）とともに注目されていたユウキだったが、運命は彼をSQ２から除外することを望んでいた」と記している。

　フランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』は「アルファタウリと角田はバクーで、ポイント獲得のための最初のチャンスを逃した」と報じ、オランダのF１専門サイト『GRAND PRIX RADIO』は「土曜日のスプリントで大きな失望を味わったアルファタウリ。唯一リタイアしたドライバーである角田は、難しい１日を過ごした後、勇気を維持し、日曜日のレースにチャンスを見出している」と、こちらは決勝に期待を寄せた。

構成●THE DIGEST編集部

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