専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
バレーボール

東京五輪金の米国に準々決勝で敗れた火の鳥NIPPON。 米キャプテンは日本の「守備」を高評価!【女子バレーVNL】

佳子S.バディアーリ

2023.07.14

 後がない第3セットで和田に替え、林を起用した日本は、相手のミスが続き優位に立つと、古賀の鮮やかなバックアタックで序盤に4点差。関のツーや林のレフト攻撃、さらに宮部と古賀の連続ブロックなどでリードを広げ、後半へ突入すると米国ベンチが動く。身長204cmの大型MBダナ・レットクに続き、石川と同じく今秋からイタリアリーグ参戦のOHアヴリー・スキナーを投入する。以降、相手は古賀のエースで7点まで開いたビハインドを一時縮めたものの、終盤の3連続サーブミスで後退。日本が1セットを奪い返した。

 ところが、第4セット早々に、レットクのサーブで続けてラリーを制した米国に4点のリードを許す。出足でつまずいた日本は、選手交代を駆使して挽回を試みるが、相手の勢いが勝り、さらにビハインドが広がる。終盤、和田の3打と宮部のブロックで粘り、18-21とするも、そこから米国に4連続得点を決められ試合は終了。4強入りに届かず、準々決勝で大会を去ることになった。

 和田が3セットのみの出場ながら試合最多の14得点(アタック13、ブロック1)。井上はアタックのみで12得点、古賀が10得点(アタック8、ブロック1、エース1)、宮部も両チーム最多のブロック5本を含む10得点を挙げ大健闘した。全体では、ブロックで米国にわずか1本差の9本、エースでも2本で並ぶ一方、アタック決定数では、50本に対し相手は62本と水をあけられた。
 
 ミスを最小に抑えた精度の高いレセプションは秀逸だったが、ロングラリー中のアウト・オブ・システム(攻撃の形が崩れた場面)で顕著だった決定力の差が明暗を分けた。それでも、セットカウント以上の激戦だった内容は、確実に今後への明るい材料となったと言えるだろう。

 米国の主将ハンコックは、オンコート・インタビューで、「余裕を持てた場面はあったか?」との質問に、「ノー」と即答。「日本は驚くほど強固な守備をしてくるので、かなり忍耐強くプレーしなければならなかった。日本は対戦の度に一度たりとも楽をさせてくれず向かってくる」と試合を振り返った。

 日本代表は、東京・国立代々木競技場第一体育館を舞台に9月16日~24日まで開催されるワールドカップバレーでパリ五輪出場への切符を狙う。

文●佳子S.バディアーリ

【関連記事】「信じられない!」古賀紗理那が最多19得点!決勝R進出に導いた主将に英解説者は「究極のオールラウンダーだ」と激賞!【女子バレーVNL】

【関連記事】オランダに日本の「スピード」が通じなかった理由。 相手の戦略にはまり1-3で惜敗【女子バレーVNL】

【PHOTO】バレーボールネーションズリーグ2023女子日本代表、火の鳥NIPPONのキャプテン・古賀紗理那を特集!
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号