F１公式サイト『F1.com』も、前半戦のパワーランキングでトップ10を発表したが、残念ながら角田はランクインしていない。しかし、同メディアは記事の最後で、「今季もうひとりの輝くパフォーマーは、アルファタウリの角田だ」として、この日本人ドライバーにも言及している。
  「彼はわずかな差で、このリストから外れたが、それは審査員がこの日本人から感銘を受けなかったというわけではない。今季車に苦しめられながらも、トップ10を目指す戦いを繰り広げている彼のドライビングは見事なものである。今後、AT04からさらに素晴らしいパフォーマンスを引き出せれば、後半戦では注目すべき存在になるかもしれない」

　しかし、全てのメディアが彼の今後をポジティブに展望しているわけではなく、イギリスのモータースポーツ専門サイト『PLANETF1.COM』は、「ピエール・ガスリーから事実上のチームリーダーの座を引き継いだ角田は、デ・フリースがF１に適応するのに苦労する中、比較的プレッシャーの少ないシーズンを過ごし、メルボルンとバクーでの印象的なレースが注目を集め、モナコでもブレーキの問題に見舞われるまで好成績を収めかけた」と評価しながらも、後半戦については厳しい見解を示した。

「彼はシーズン後半戦に向け、大きな試練に直面しており、デ・フリースの後釜となったリカルドがシートに座り続ける。角田がこのオーストラリア人ドライバーについていくのに苦労するようであれば、レッドブル・グループでの３年目が終わりに近づいている日本人ドライバーにとって、そのキャリアは非常に厄介なものとなるかもしれない……」

　角田自身は、リカルドの到来をポジティブに受け止め、「すでに彼から多くのことを学んでいます」と語っているが、互いにとって手強いチームメイトを迎えての後半戦、チーム内対決はどのような展開を見せるのか、そして上り調子の23歳がさらにその価値を上げられるか、非常に興味深い。

構成●THE DIGEST編集部
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