ちなみに、アルボンは３位で「昨季はニコラス・ラティフィに大差を付け、今季はより競争力のあるローガン・サージェントに対してもこれを維持。アルボンはチームリーダーとしてステップアップし、しばしばコース上でチームに変化をもたらした。ここまでチームの11ポイント全てを獲得し、ランキング７位に貢献。昨季は最下位に終わったことを考えれば、ドライバー、チームドライバーともに大きな前進を遂げている」と称賛され、栄えある１位に輝いた42歳のアロンソにも同メディアは賛辞を惜しまなかった。
  「アロンソはシルバーストーン拠点のチームで夢のデビューを果たし、一昨季のF１復帰以来２度目の表彰台（３位）を達成。シーズン半ばまでに、早くも６度も表彰台に立ち、アルピーヌでの２年間と比べて大幅な向上が見られる。昨季まで中団で苦戦していたが、自分のペースが低下していないことを証明するチャンスをついに手にした。後半戦もアップグレードによって、引き続き表彰台争いに希望が持てる」

　角田に話を戻すと、レッドブルのヘルムート・マルコ顧問からも「ユウキは着実に向上しており、感情もほぼコントロールできるようになってきた。今では、条件付きではあるものの、グランプリを走り抜く能力を持っている」と、苦言を呈されていた昨季以前とは違い、“お褒め”の言葉をもらっている（イギリスのモータースポーツ専門誌『Motor Sport Magazine』より）。

　過去２シーズンとは異なり、自身の去就についてあまり心配はしておらず、穏やかな気持ちを保てているという角田。マルコ顧問が「リアム・ローソンは、日本（スーパーフォーミュラ）で２位につけるなど非常に成功しており、今季は全体的に成長して大きな飛躍を遂げている」と語るように、下からの突き上げを受ける立場に変わりはなく、リカルドという強敵とのチーム内バトルも控えるなど、日本人ドライバーには幾つもハードルが待ち受けているが、前半戦の良い流れを持続させられるかが興味深い。

構成●THE DIGEST編集部
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