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ラグビー

「相手に的を絞らせないアタックを」ラグビー元日本代表 福岡堅樹が語るW杯直前の大一番イタリア戦勝利の鍵とは⁉

THE DIGEST編集部

2023.08.25

3大会連続出場となる松島幸太郎。写真(C)アフロ

3大会連続出場となる松島幸太郎。写真(C)アフロ

──仲がいいという松島幸太朗選手ですが、今回は主にFB(フルバック)で出場する見込みです。

 彼はもともとFBができる選手です。キック力もディフェンスのレンジの広さもあり、自分で走るだけでなく周りを見て他の選手を使うこともできる選手なので、彼が15番(FB)に入ることで対戦相手のディフェンスのオプションが増えることになります。ですから相手にとっては脅威になるのではないでしょうか。

──BKの前回W杯経験者は15選手中5選手と、占める割合は高くありません。新戦力が増えたことに関してはいかがでしょうか?

 前回大会を経験していない選手は試合の中で(世界レベルに)適応していく必要があります。時間をかけて適応していくことのメリットもあると思いますが、やはり経験のある選手が軸となってくれればそれだけで違うので、そういった選手がうまく試合運びをしながら新しい選手たちをうまく使ってくれればいいと思っています。

──今年7月から8月にかけての日本代表戦から感じたことをお願いします。

 苦労した部分はあると思います。もちろん勝敗だけを見ればいい結果だったとは言い難いですが(JAPAN XV vsオールブラックスXVを含め1勝4敗)、試合を重ねていくうちに日本代表がどういったアタックをしてトライを取りたいのかが見えてきました。その点はポジティブに捉えています。日本代表がやりたいのはボールを回して展開していくラグビーで、自ずとパスの回数も増えます。夏の日本は湿度が高くボールが滑るなどやりづらいなかでの試合だったと思いますので、その状況下で自分たちらしい形が示せただけでも収穫と言えるではないでしょうか。
 
──たしかにWTBでトライを取り切る場面が増えてきました。

 そこがようやく噛み合ってきて、WTBの選手がどういった形でボールをもらいたいのか、周りの選手はWTBにどういった形でボールを渡せばトライまで持っていけるのか、というイメージを少しずつチームの中で共有できてきているのではないかと思います。

──そんな日本代表にとってW杯前のラストマッチとなるイタリア戦が8月27日(日)に行われます。福岡さんは2014年に1回(日本26-23イタリア。日本代表初勝利)、2018年に2回(日本34-17イタリア、日本22-25イタリア)対戦している相手ですが、最近のイタリアの印象はいかがでしょうか?

 着実に力をつけていますね。自分が対戦した当時よりも一皮むけて強くなっています。シックス・ネーションズではまだ勝ち切れない試合が多い一方で、相手に大きく引き離されるケースが少なくなっていますし、ディフェンスの堅さ、FWの強さ、キックの正確さなどを軸にうまく戦っていると思います。
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