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ラグビー

ラグビー日本代表、FW第3列が熾烈な争い! イングランドなど屈強なW杯対戦国を相手にカギを握るポジションを担うのは?

向風見也

2023.07.31

195センチ・120キロの巨漢でFW陣を支えるベン・ガンター。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

195センチ・120キロの巨漢でFW陣を支えるベン・ガンター。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

力を証明した。

 タイの国籍を持ちオーストラリアに育ったベン・ガンターは、7月29日、東大阪市花園ラグビー場で日本代表の背番号7をつけた。身長195センチ、体重120キロで眼光の鋭い25歳が、トンガ代表の巨躯に立ち向かった。

 前半4分頃。自陣中盤で相手の持つ球に腕を差し込んだ。得意のジャッカルである。向こうの攻めを鈍らせ、次のフェーズでトンガ代表の反則を誘った。

 続く11分頃には、同ゴール前で相手の突進を止めた。そのまま球に手をかけ、攻守逆転に繋げた。

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 5-5と同点で迎えた32分には、敵陣中盤でルーズボールを拾った相手にジャッカル。味方のペナルティーゴールで8-5と勝ち越す、そのきっかけを作った。

 ボールを前に投げられないこの競技では、人同士がぶつかり合う接点の出来が勝敗を左右しがち。その重要な領域で、ガンターは爪痕を残せる。

 鍛えた肉体の強さに加え、ジャッカルを繰り出す「タイミング」の見極めに自信を持つ。

 向こうのランナーが孤立した瞬間をはじめ、ボールを獲れそうな隙を逃さない。

「タイミングは重要。毎回、同じ状況はやってこないので、毎回、難しいです。フィーリングや感覚で選ぶところもあります。その、機会を狙う」

 この夜は18分に退くまで、肉弾戦で爪痕を残した。鋭く重たいタックルも披露した。

 実は国内リーグワンの期間中に故障し、オペとその後のリハビリを余儀なくされていた。6月中旬からのキャンプでは候補扱いで名を連ね、今回、ようやく昨夏以来の代表戦出場を果たした。そして力を示した。

 復帰したのは、ガンターに代わって登場のテビタ・タタフも然り。やはりリーグワンで負った怪我が癒えて間もないなか、持ち味を発揮した。

 出場から約6分後の後半24分頃、中央のユニットから抜け出す。オフロードパスで連続攻撃に勢いをつけ、ペナルティーゴールによる加点を呼んだ。それまであったリードをさらに広げ、スコアを21―16とした。

 身長183センチ、体重124キロで、サモア生まれでトンガ育ちの27歳。現体制の代表へ加わったのは2021年で、ガンターとほぼ同時期だ。

 時に体重過多を指摘されつつ、コンディションを整えれば怪力をアピールする。

 ポジションはナンバーエイト。フランカーとともにフォワード第3列とまとめられる。
 
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