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ラグビー

「イングランド代表も驚いたのではないか」指揮官、選手らが掴んだ確かな自信。グループ突破へ「手応えはめちゃくちゃあります」【ラグビーW杯】

向風見也

2023.09.18

 後半には、スクラムハーフの流大が後ろを向きながら前方へ蹴る動きも披露した。

 トニー・ブラウンが渡仏前から「イングランド代表戦あたりで使うから」と話し、落とし込んでいたというトリックプレー。バウンドがアンラッキーな方向へ渡りチャンス拡大には繋がらなかったが、相手を驚かせはした。

「チームを誇りに思う。計画を遂行しようと一生懸命にやった。キッキングゲームでサプライズを作り、圧力をかけられた」
 

 ジョセフがこう言えば、スタンドオフの松田力也はかように続けた。

「相手に対してどうアタックするかを(自在に)変えていけるのが日本ラグビー」

 勝つには至らなかった。12―34。ノートライに終わった。

 用意していたキック戦法は、相手の好捕と巧みな蹴り返しで逆にピンチを招きもした。さらには攻撃中、タッチライン際を破った後に中央へ折り返すパスが繋がらないことが重なった。

 ノーサイド直前のだめ押しトライもあり、イングランド代表は4トライ奪取で得られるボーナスポイントを含め、勝点5をゲットした。

 かたや日本代表は、7点差以内の負けで得られる1ポイントすら取れなかった。グループ内首位から3位に転落した。2位以内に入って決勝トーナメント行きを決めるためには、残る2戦は落とせなくなった。

 これから先の相手は、7月に22―24で惜敗したサモア代表、南米トップ級のアルゼンチン代表だ。

 今後の厳しい道のりをどう歩むか。松島が「手応えはめちゃくちゃあります。全然いける感触はある。そんなに嫌な負け方はしていない」と前向き。ジョセフは心がけひとつで、この日頻発したミスを減らしたいという。

「このチームは本当にハードワークをする。これ以上はハードワークできない。だからこれからは、よりハードワークをするというのではなく、より考えながらやっていきたいと思っています。あとは、テストマッチ(代表戦)の重要な部分でもう少しだけ気を付けてプレーする。その点をやらないといけない(見直すべき)」

 今度は作戦を遂行すると同時に、作戦を結果に結び付けたい。

取材・文●向風見也
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