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格闘技・プロレス

選手の魅力、試合の面白さは言うことなし! 急速に売上げをアップさせたスターダム、今後リング内外で迎える変革とは?

橋本宗洋

2024.01.05

 そしてスターダムの2024年は、リング以外でも変革の年になる。昨年秋からケガによる欠場者、カード変更やタイトル返上が相次いだ。また運営の不手際とその対応が後手に周り、ファンだけでなく選手たちが不満を露わにしたことも。

 これは一つの不手際だけが問題になったのではなかった。さまざまな部分で鬱憤がたまっており、それが爆発した形だと多くの関係者が言う。最終的には社長交替という事態になった。
 
 選手の負傷に関しては過密スケジュールも指摘されており、これからは日程調整がポイントになってきそうだ。もちろん大会日程は何ヶ月も前に決める必要があるから、具体的に変わってくるのはまだ先になるだろう。この年末年始も12月29日、1月3日、1月4日とビッグマッチが行なわれ、6日にも“聖地”後楽園ホール大会がある。すべて首都圏大会で「これではファンの目線が散ってしまう」という意見も。

 スターダムはブシロードグループ入り以来、急速に売上をアップさせてきた。多少の無理は承知の全力疾走という面もあったのではないか。だが、今はそれを見直す時期にきている。新社長の岡田太郎氏も「二兎も三兎も追う選手が出てきていた」と語っている。矢継ぎ早に大会が行われる中で、目標が多すぎてポイントが絞れないこともあったというわけだ。

 また岩谷麻優は、1.4TDCホール大会のバックステージコメントで「もっと防衛戦がしたい」と言っている。これまで防衛戦の数が少なかったため、IWGP女子という新しいベルトの歴史を紡ぐ作業がうまくできなかったと。

 これからは大会スケジュールに加えタイトルマッチのスケジュール、海外遠征も含めたトータルな調整が行われていくはずだ。12.29両国大会ではネットPPVの配信トラブルがあったが、翌日の会見で岡田社長が謝罪。全額返金の対応も発表した。

 岡田社長はX(旧ツイッター)のアカウントもあり、ファンから届いた意見にはすべて目を通すという。ここはSNSを使っていなかった前社長との大きな違い。ファンが社長のアカウントを不満のはけ口にしてはいけないが、少なくとも運営陣の“顔”が見えるようになったのは大きい。

 選手の魅力や試合の面白さに関しては何も問題ない。選手と試合を支える“外枠”がどう整えられていくか。そんな部分にも注目していきたい。

取材・文●橋本宗洋

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