専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
バレーボール

「ユウキの休養はチームにとって重要」ミラノはフルセットの末に年明け初黒星…石川祐希は過密日程に備え守備で限定起用

THE DIGEST編集部

2024.01.08

 続く第3セットは、中盤にロセルのサーブで均衡を破り、順調に得点を重ねて石川の力を借りずにセットを連取。ところが勝利に王手をかけて迎えた4セット目、機材トラブルでこの日は使用不可だったビデオ判定が試合の行方を左右することになる。ミラノが1点差に詰め寄った場面でルカレッリのアタックがラインを割る。レフリーがミラノのブロックタッチをコールすると選手たちは猛抗議。中継のスロー映像ではブロックのかなり上をボールが通過していたが判定は覆らなかった。その直後のロングラリーでメルガレホが被ブロック、さらにデルリッチにもアタックミスが出て4点のビハインド。終盤に石川を守備で起用するも、相手へ大きく傾いた流れは変わらずフルセットへ突入した。
 
 最終セット序盤に好調なロセルのサーブで連続ブレークに成功したミラノは、3点リードでコートチェンジ。だが、4セット目の途中まで70%超えのアタック決定率を記録していたレチネと高いレベルのパフォーマンスを維持していたルカレッリが立ちはだかる。10-10としたピアチェンツァが攻撃面の不安定さでベンチに下がっていたロマノをリリーフサーバーに送り込むと2連続エースを許してしまう。ミラノは守備でコートに立った石川のディグをカジースキがレフトから決めきり1点差のまま粘るも、2度にわたるサーブミスで好機を生かせず、最初のマッチポイントをしのいだ後に逃げ切られて惜敗。それでも、勝点1を手にしたことで、暫定5位(試合終了時)をキープした。

 攻守での復帰後、3試合に先発出場して戦略的な交代を除きフル稼働だった石川は、守備のみで途中出場。当日練習ではクラブが発信した映像で元気な様子を見せ、試合前のウォームアップではアタック練習、セット間のインターバルには対人に参加するなど、コンディションに懸念はない模様だ。ピアッツァ監督が、「ユウキを休養させることができたのは、チームにとって重要」と試合後にコメントを残しており、クラブ公式HPも過密日程を乗り切るための温存だったことを明言している。

 ミラノの次戦はCEVカップ準々決勝・プレーオフ1stレグ(日本時間1月11日午前1時30分開始予定)。本戦出場をかけて、ポーランドリーグ3位のアルロンCMCヴァルタ・ザヴィエルチェとアウェーで対戦する。石川は、同大会これまでの4試合で初戦に先発して以降、負傷により2試合を欠場し、負傷から復帰途中だったラウンド8の2ndレグに守備でサプライズ出場したのみ。欧州の舞台で久しぶりの先発出場が期待される。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】石川祐希は守備で奮闘! ピアチェンツァvsミラノ戦ハイライト
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号