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世界最高賞金を懸けたサウジカップに臨む日本馬は4頭! 豊富な海外経験持つデルマソトガケを本命視も、強力すぎる米2騎が主役候補

THE DIGEST編集部

2024.02.24

 続いては、昨年のドバイワールドカップ(G1、メイダン・ダート2000m)の勝ち鞍が光るウシュバテソーロ。ブリーダーズカップ・クラシックは5着に敗れたものの、帰国後の東京大賞典を快勝して、あらためてポテンシャルの高さをアピールした。

 ただ課題となるのはその脚質で、前半を中団から後方待機に徹し、直線で一気に追い込むのがデフォルト化しており、どうしても先行有利の海外ダートだとそこが不利になる可能性は少なくない。実力はデルマソトガケと互角と考えるが、追い込み届かずの取りこぼしも考慮して、次位の評価とする。

 もう1頭のクラウンプライドは、帝王賞でメイショウハリオとハナ差の2着に入った経験はあるものの、海外ではレベルが落ちる韓国のコリアカップ(G3、ソウル・ダート1800m)を勝利したのみで、評価を落とさざるを得ない。ただし、海外遠征が今回で6度目と経験豊かで国外への長距離輸送に慣れているところに不安はない。鞍上には”マジックマン”の呼び名でお馴染みのジョアン・モレイラ騎手が確保できたのは朗報で、彼の秘策に期待したところだ。

 対する外国馬は、やはり昨年のブリーダーズカップ・クラシックを制した米国のホワイトバリオ(牡5歳/M・アムルロワ厩舎)が有力。同レースでじりじりと伸びるデルマソトガケを力強く交わしてビッグタイトルを収めた能力は最上位とするべきだろう。充実期の5歳であることも強調材料と考えられる。

 2番手に挙げたいのは、これも米国のナショナルトレジャー(牡4歳/B・バファート厩舎)。昨年のブリーダーズカップ・マイル(G1、チャーチルダウンズ・ダート1600m)で2着に逃げ粘ると、今年初戦のペガサスワールドカップ(G1、ガルフストリーム・ダート1800m)は早めに先頭に立ち、力強く粘り切って勝利を挙げた。こちらはホワイトバリオよりさらに若い4歳。伸びしろが大きい本馬を外国馬の次位として取り上げたい。
 
 穴として注目したいのは、やはり米国のセニョールバスカドール(牡6歳/T・フィンチャー厩舎)と、米国からUAEに移籍したアイソレート(牡6歳/D・ワトソン厩舎)の2騎だ。

 セニョールバスカドールはシガーマイルハンデキャップ(G2、アケダクト・ダート1600m)、ペガサスワールドカップで連続2着。特に後者はわずかクビ差の惜敗で、勝ったナショナルトレジャーに際どく迫ったのは大きな収穫だった。

 アイソレートは米国の生産馬で、昨年UAEに移籍。昨年はゴドルフィンマイル(G2、メイダン・ダート1600m)、アルマクトゥームマイル(G2、メイダン・ダート1600m)を力強く押し切って2連勝。逃げ・先行馬が多い今回のメンバーのなかで、どこまで力を出し切れるかに注目だ。

 サウジカップ・デーはアンダーカードとしてサラブレッドのG2、G3が5レース開催され、日本馬が17頭も出走するが、馬券発売は行なわれない。ただし、グリーンチャンネルでのノンスクランブル放送(2月24日の22時30分から27時)で見ることができる。紹介した日本馬4頭が出走する大注目のサウジカップ発走予定時刻は、25日の午前2時40分である。

 しかも、今回のサウジカップは日本国内の馬券発売が解禁となる。投票は発走予定時刻の2分前までで、インターネット投票のみ受け付けている。独立プール方式(日本国内の独自発売)で実施されるので、海外馬も含めて国内からでも馬券投票は可能だ。

 はたして、今年はどんなドラマが生まれるのか。世界中の競馬ファンや関係者をあっと言わせるような日本馬の激走を楽しみに待ちたい。

文●三好達彦

【動画】日本馬は4頭が出走!サウジカップの有力馬をチェック
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