今回は初めて外国調教馬(以下「外国馬」)を取り上げてみたい。JRAはジャパンカップを除き、長い間外国馬を主要GⅠレースに出走できない制限をかけていた。それは欧米に比べてさまざまな面で見劣る国内の競走馬生産を保護するための施策、というのが主たる要因だった。
しかし、ジャパンカップで日本馬が外国馬と互角以上の成績を残すようになり、逆にタイキシャトル(ジャックルマロワ賞)やシーキングザパール(モーリスドゲスト賞)がフランスのG1レースを相次いで制するようになるなど、日本の育成・調教技術が急激に高まっていることが明らかになっていった。
そうした事情を背景にJRAは鎖国路線から開放路線へと舵を切っていく。それはJRAのある念願を叶えるためでもあった。
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世界的な格が上がり、賞金のレベルも世界のトップランクにある日本競馬だけに、外国馬がどんどんやって来るのではないか。そう思っていた向きもあるが、実際はほとんどやってはこなかった。
それは経費の問題が生じるからだった。ジャパンカップのような「招待レース」ならば、馬の輸送はもちろん、オーナーや調教師をはじめとする関係者には、いわゆる”顎足付き”のホスピタリティが提供される。しかし、それ以外のレースに参戦する馬の経費は自己負担で来なければならない。ゆえに極東の日本にまで自腹では足をのばしにくかったのである。
そうした流れに逆らって強気に参戦する馬が現れた。アイルランド生産で英国調教の牝馬スノーフェアリー(Snow Fairy)である。
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しかし、ジャパンカップで日本馬が外国馬と互角以上の成績を残すようになり、逆にタイキシャトル(ジャックルマロワ賞)やシーキングザパール(モーリスドゲスト賞)がフランスのG1レースを相次いで制するようになるなど、日本の育成・調教技術が急激に高まっていることが明らかになっていった。
そうした事情を背景にJRAは鎖国路線から開放路線へと舵を切っていく。それはJRAのある念願を叶えるためでもあった。
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それは経費の問題が生じるからだった。ジャパンカップのような「招待レース」ならば、馬の輸送はもちろん、オーナーや調教師をはじめとする関係者には、いわゆる”顎足付き”のホスピタリティが提供される。しかし、それ以外のレースに参戦する馬の経費は自己負担で来なければならない。ゆえに極東の日本にまで自腹では足をのばしにくかったのである。
そうした流れに逆らって強気に参戦する馬が現れた。アイルランド生産で英国調教の牝馬スノーフェアリー(Snow Fairy)である。
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