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モータースポーツ

10位入賞ハースの小松代表は「戦略の勝利」を強調する一方、RBは「スポーツマンらしくない」と非難…角田裕毅はライバルを口撃せず

THE DIGEST編集部

2024.03.11

 F1の公式サイト『F1.com』は、「マグヌッセンのレースが大きく損なわれた状態で、チームはヒュルケンベルクがピットインしてポイント圏内に留まるのに十分な時間を作るようにデンマーク人に依頼。そして、彼は見事にその任務を果たした」と伝え、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハーはスポーツ専門チャンネル『Sky Sports』で「素晴らしい仕事」とマグヌッセンを称賛。イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「速度を落としながらも攻撃的なドライビングを維持し、わずかに興奮を提供した」と彼を評した。
 
 しかし、マグヌッセンはペナルティーを受けたとはいえ、角田を乱暴に追い抜いた後でポジションを回復することなく、その後も抜き返されそうになってRBをコース外に押し出す(これで角田はさらに順位を落とすことになった)などの行為を見せた末に、終盤に再びラップタイムを上げたことで周回遅れを免れ、結果的にペナルティー(タイム加算)が意味をなさなかったことは、とりわけRBにとっては「アンフェア」と映っているようだ。

 ローラン・メキーズ代表は「ユウキのレースが台無しにされた」と嘆き、アラン・パーメイン・レーシングディレクターは「我々にとっては、それは正しくないことであり、スポーツマンらしくない行為そのものだ。今後のレースに向けて、FIA(国際自動車連盟)と話し合うことになるだろう」とハースの戦略を非難し、運営側に対して改善を求めていくことを明言している。

 角田は、チームの公式サイトではその件には言及せず、自チームの車のペース、グリップ不足を指摘したが、2戦連続でマグヌッセンに抑え込まれ、先週とはまた異なる形で悔しい思いをした彼としては、ライバルを口撃することよりも、彼らを抜き切れる車の開発、自身のパフォーマンスやチームの戦略の向上の方が、今後に向けては大事なはずだ。ハースの仕掛けた罠に嵌ったRBにとっては、あらゆる面での「改善」が求められる週末だったと言えよう。

構成●THE DIGEST編集部

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