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格闘技・プロレス

栄華を極めたタイソンの悲劇的なKO負けも...興行面では大成功。34年ぶりの“ドーム決戦”は井上尚弥にどんな付加価値をもたらすのか?

橋本宗洋

2024.03.12

 あれから34年。プロレスでは毎年1月4日、“イッテンヨン”の新日本プロレス・東京ドーム大会が恒例になっている。今回の井上vsネリ戦も「34年ぶりにドームでボクシング」ということ自体が話題だ。
 
 それだけ、東京ドームという会場に“ブランド”があるのだ。これまで井上の試合が行なわれた会場を意識したファンはそれほどいなかっただろう。だがドームはジャイアンツのホームグラウンドであり、タイソンが敗れ、アントニオ猪木が引退し、那須川天心と武尊が雌雄を決し、旧K-1のグランプリ決勝大会も行なわれてきた。いやファイトスポーツに限らず、さまざまなコンサートで東京ドームに行った、映像を見たという人も多いだろう。

 東京ドームで試合をすることで、井上尚弥という名前はさらに一般層にまで知れ渡っていくのではないか。すでに2階級で4団体統一という偉業を達成している井上だが、この試合をきっかけに、その存在がさらに大きくなる可能性がある。そこにドームの意味もある。

 しかもネリは日本のボクシングファンにとって“大ヒール”だ。2017年、山中慎介との対戦は勝利したもののドーピング検査で陽性反応。翌年のリマッチは大幅な体重超過となり、その上で行なわれた試合で山中を倒している。この事態に、JBCは無期限活動停止処分を下した。

 そして、処分が解除されての井上vsネリだ。ヒーローがヒールを“制裁”するのか――。その分かりやすい構図まで含めて一般層に届け得るのが“ドーム級”のスケールなのかもしれない。

文●橋本宗洋

【画像】ついに正式決定!井上尚弥とネリ、両雄が火花を散らす
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