昨年12月の朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ、阪神・1600m)に次いで2つ目のビッグタイトルを手にしたジャンタルマンタルは、ミスタープロスペクター系の種牡馬パレスマリスの仔。パレスマリスは米国で種牡馬入りし、本馬は当地で種付けした持込馬だが、本年度からは日本で繋養されており、このジャンタルマンタルの勝利によって人気が一気に沸騰することもあり得る。
レース後のインタビューで川田騎手は、「この馬が一番強いという姿をお見せできればという話をしていましたが、1600mで走ることに関しては絶大なる自信を持っていますので、普通に走りさえすれば負けることはないと思っていました」と、堂々コメント。次いで「ただ、皐月賞からの中2週というところで、疲れがどうなのかなというのは一番の懸念点でしたが、それでもこうやって勝ち切ってくれましたので、やはり素晴らしい走りができる馬だなと思います」と、愛馬の走りを絶賛した。
筆者の個人的な見方だが、まだいくらか前進気勢が強すぎるきらいがあるジャンダルマンタルは、成長に伴って気性が落ち着いてくれば2000mのGⅠ、つまり秋の天皇賞を狙える存在になり得るのではないか。それが今秋となるか、来年になるかは分からないが、これからどういう成長をするのか、とても楽しみなスターが生まれたことを喜びたい。
2着のアスコリピチェーノは、ドバイでの大怪我からこの日より実戦復帰した名手ルメール騎手のらしくない、強引な進路取りで大きな不利を受けたのは痛かった。しかし凡庸な馬ならば、あの時点でレースが終わっていただろう。立て直してから再び伸びてきた能力とハートの強さは敗北した今回、逆に強く認識されることになった。マイルの舞台なら、牡馬と互角に戦えるだけのポテンシャルは十分に持っているだけに、順調にいけばトップマイラーの1頭として活躍し続けられるのではないだろうか。
惜しかったのは、4着となったゴンバデカーブースだ。デビューから2連勝でサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ、東京・芝1600m)を圧勝したものの、続くホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)は感冒のような症状が出たために出走を取消。それが、“のど鳴り”の一種が引き起こす症状だったため、手術を受けてから休養。その後も挫石があったりと、順調さを欠きながら本レースにようやく間に合ったという経緯がある。
しかし、だ。それでもキャリア2戦で臨んだ今回、初のGⅠレースという大舞台で2着にクビ+クビの僅差まで迫ったのだから、やはりその能力は非凡。こちらも2000mぐらいは持ちそうなだけに、秋の進路に注目しておきたい1頭だ。
取材・文●三好達彦
【動画】得意舞台のマイルで2歳王者・ジャンタルマンタルが世代の頂点に!
レース後のインタビューで川田騎手は、「この馬が一番強いという姿をお見せできればという話をしていましたが、1600mで走ることに関しては絶大なる自信を持っていますので、普通に走りさえすれば負けることはないと思っていました」と、堂々コメント。次いで「ただ、皐月賞からの中2週というところで、疲れがどうなのかなというのは一番の懸念点でしたが、それでもこうやって勝ち切ってくれましたので、やはり素晴らしい走りができる馬だなと思います」と、愛馬の走りを絶賛した。
筆者の個人的な見方だが、まだいくらか前進気勢が強すぎるきらいがあるジャンダルマンタルは、成長に伴って気性が落ち着いてくれば2000mのGⅠ、つまり秋の天皇賞を狙える存在になり得るのではないか。それが今秋となるか、来年になるかは分からないが、これからどういう成長をするのか、とても楽しみなスターが生まれたことを喜びたい。
2着のアスコリピチェーノは、ドバイでの大怪我からこの日より実戦復帰した名手ルメール騎手のらしくない、強引な進路取りで大きな不利を受けたのは痛かった。しかし凡庸な馬ならば、あの時点でレースが終わっていただろう。立て直してから再び伸びてきた能力とハートの強さは敗北した今回、逆に強く認識されることになった。マイルの舞台なら、牡馬と互角に戦えるだけのポテンシャルは十分に持っているだけに、順調にいけばトップマイラーの1頭として活躍し続けられるのではないだろうか。
惜しかったのは、4着となったゴンバデカーブースだ。デビューから2連勝でサウジアラビアロイヤルカップ(GⅢ、東京・芝1600m)を圧勝したものの、続くホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)は感冒のような症状が出たために出走を取消。それが、“のど鳴り”の一種が引き起こす症状だったため、手術を受けてから休養。その後も挫石があったりと、順調さを欠きながら本レースにようやく間に合ったという経緯がある。
しかし、だ。それでもキャリア2戦で臨んだ今回、初のGⅠレースという大舞台で2着にクビ+クビの僅差まで迫ったのだから、やはりその能力は非凡。こちらも2000mぐらいは持ちそうなだけに、秋の進路に注目しておきたい1頭だ。
取材・文●三好達彦
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