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ドバイワールドカップデーを独自総括! 日本馬はG1勝利ならずも、フォーエバーヤングの無傷V5に矢作調教師は男泣き。“夢舞台”に期待膨らむ

三好達彦

2024.04.04

フォーエバーヤングがUAEダービーを制し、次戦をG1ケンタッキーダービーに照準を定めた。写真:産経新聞社

フォーエバーヤングがUAEダービーを制し、次戦をG1ケンタッキーダービーに照準を定めた。写真:産経新聞社

 日本時間の3月30~31日にかけて、2024年のドバイ・ミーティング(メイダン競馬場)が開催され、日本でも「JRAプール」の方式で馬券が発売された。

 ご存知の通り、日本調教馬(以下「日本馬」)は残念ながらG1レースの勝利はならず、悔しい思いをした。一方、終盤で後述するがアンダーカードのUAEダービー(G2、ダート1900m)では、今回のドバイで唯一となる日本馬の圧勝劇があり、こちらは先々に夢をつなぐ嬉しい勝利となった。

 では、悔しさと嬉しさが同居した今年のドバイ・ミーティングを回顧してみる。

 まずG1の4レースから見ていくと、一番際どい勝負をしたのはドバイターフ(芝1800m)だ。エース格のドウデュース(牡5歳/栗東・友道康夫厩舎)をはじめ、ダノンベルーガ(牡5歳/美浦・堀宣行厩舎)、ナミュール(牝5歳/栗東・高野友和厩舎)、マテンロウスカイ(せん5歳/栗東・松永幹夫厩舎)と、日本勢は精鋭4頭で臨んだ。
 
 ドウデュースがやや出遅れるなか、まずマテンロウスカイがハイペースの逃げを打ち、ダノンベルーガが中団の後ろ目、ナミュールが後方から進んだ。

 早いペースがたたってマテンロウスカイが馬群に飲み込まれて迎えた直線。先行勢が激しい争いを演じるなか、外から伸びてきたのがファクトゥールシュヴァル(せん5歳/仏・J.レニエ厩舎)と日本のナミュール。2頭が馬体を併せて100mにも渡る叩き合いを演じたが、ファクトゥールシュヴァルがナミュールを短アタマ差抑えて優勝。ダノンベルーガはさらに3/4馬身差の3着に、ドウデュースはインで馬群を捌きながら5着まで追い込む健闘を見せたが、逃げたマテンロウスカイは15着に終わった。

 ハイペースを利して鋭い末脚を繰り出したナミュールは高野調教師、クリスチャン・デムーロ騎手ともに「よく頑張ってくれた」と愛馬を称賛。日本でマイルチャンピオンシップ(GⅠ)を制し、昨年末の香港マイル(G1、シャティン・芝1600m)でも3着に食い込んだ実力を如何なく発揮する好走を見せた。逆に、無念の出走取消で昨年のリベンジを期したドウデュースは前が壁になる格好で追いにくいレースとなったのが、大変悔やまれた。

 なお、このレースで米国のキャットニップに騎乗していたクリストフ・ルメール騎手は落馬。鎖骨と肋骨の骨折に加え、肺に穴が開く重傷を負ったため、以後のレースをキャンセルした。よって、ドバイシーマクラシック(芝2410m)で騎乗予定だったスターズオンアース(牝5歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)はランフランコ・デットーリ騎手に、ドバイワールドカップ(ダート2000m)のデルマソトガケ(牡4歳/栗東・音無秀孝厩舎)はオイシン・マーフィー騎手に、それぞれ乗り替わることになった。
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