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ラグビー

「今までの人生にないくらい緊張していて」早大2年FB矢崎由高が日本代表デビュー戦で味わったほろ苦さ…強豪イングランドを相手に抱いた想いとは?

向風見也

2024.06.24

 もっとも、20歳にして強大な相手とのゲームで初キャップを得られたのも確か。そもそも聡明さで鳴らすだけに、成長へのヒントも掴めただろう。

 例えば前半11分頃にエラーを犯したが、それは防御の死角へチャレンジした結果だ。タックラーの腕の伸び方次第では、矢崎が大きく突破する可能性も匂わせていた。
 
 だから「(イングランド代表は)堅かったですし、当たり前ですけど簡単にはいかない相手でした」としつつ、手応えも掴めた。

「いい形でボールを受けられたら(防御の)裏に出られた」

 きっとボールをもらう前の動き、ボールをもらわない時の位置取りを含めてか、こうも総括した。

「(プレー中の)判断、予測の部分には、経験値(の影響)が多くを占めてくる。経験を積めていけたら。初戦がイングランド代表。それは大きな財産になる。2027年(ワールドカップオーストラリア大会)で日本がトップ4に入る時に、いまよりチームからもファンからも信頼される存在になりたいです」

 これで日本代表は一時、解散した。翌週からの対マオリ・オールブラックス2連戦へ「JAPAN XV」が再編成され、イングランド代表戦に出た選手の一部がかねて発表のバックアップメンバーと入れ替わる。

 他方、U20日本代表は7月2日からの世界大会へ準備を進めている。

 果たして矢崎は「JAPAN XV」に携わるのだろうか。はたまた、U20日本代表がターゲットにしている7月の国際大会に出るか。

 イングランド代表戦後にそう問われ、本人は「それは全然、わかってないです。日本(ラグビーフットボール)協会のあれ(発表)を待ってもらえたら」。矢崎の「JAPAN XV」選出が発表されたのは、その翌日だった。

 これからも「経験」を重ねられる。

取材・文●向風見也(ラグビーライター)

【動画】世界トップクラスの壁は厚かった… 日本vsイングランド戦ハイライト
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