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格闘技・プロレス

「引退するつもりでやります」人気プロレスラー雪妃真矢、覚悟の選択 腕の機能を失う恐れも…デビュー10周年興行にかけた想い

橋本宗洋

2025.02.23

多くの仲間たちが駆け付けた雪妃の自主興行。多くのこだわりが詰まった演出がなされた。写真:橋本宗洋

多くの仲間たちが駆け付けた雪妃の自主興行。多くのこだわりが詰まった演出がなされた。写真:橋本宗洋

 雪妃は「引退するつもりでやります」と答えたそうだ。医師からはプロレスだけでなく生活の問題であり、腕の機能を失うかもしれないと念を押された。それでも雪妃はリングに上がった。

「いつキャリアを失うか分からないし、いつケガをするか分からない。次いつ同じカードが組めるかも分からないので。“また会おうね”と言って会えるとは限らない。私の復帰を待っている間に状況が変わってこのカードが実現できなかったら、一生分の後悔をすると思いました」
 
 飯伏、マイケル、志田はAEWと契約している。その他の試合にしても、次いつ同じメンバーが集まれるかは本当に分からないのだ。壮絶なまでの覚悟で臨んだ試合は、34分56秒の長丁場。飯伏がマイケルを秒殺するも再試合、そこから激しい攻防と華やかさと笑いが混在する独自の空間が作り上げられた。飯伏はマイケルにエプロンで人でなしドライバーを決め、観客はおろかセコンドの選手たちもドン引きさせた。

 勝利したのは志田。雪妃をフォールすると「次は世界で会おうぜ」とかつての生徒に言葉をかけた。飯伏も「我々3人、AEW。3人の仲間入りしてください」。

 左腕は無事だった。今回の雪妃の選択は賛否両論わかれるだろうし、そもそも本人が「無事でしたけど絶対ダメなこと」だと振り返っている。たとえばこれが頭部や首のケガだったら、違う選択をしたのではないかとも思う。

 いわば“レスラーの業”。褒めるわけにはいかない。美談ではない。けれど、ひたすら楽しかった10周年興行の裏で何があったか、雪妃がどれだけこの興行にかけていたかは伝わってほしくもある。

 ファンに向けて、しっかり復帰興行もやりたいと雪妃。6月頃になりそうだという。

取材・文●橋本宗洋
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