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競馬

【大阪杯】昨年覇者に不安が残るなかで主軸に推したいステレンボッシュ 対抗格は同厩舎の盟友シックスペンスか

三好達彦

2025.04.06

 対抗格に推したいのが、ステレンボッシュと同厩の盟友で、期待度では最上級のシックスペンス(牡4歳/美浦・国枝栄厩舎)である。

 シックスペンスは、新馬、1勝クラス特別、スプリングステークス(GⅡ)とデビューから3連勝。皐月賞(GⅠ)を回避して臨んだ日本ダービー(GⅠ)では単勝3番人気に推されたものの、直線で末脚を失い、9着に敗れた。しかし秋に出走した毎日王冠(GⅡ)では初の古馬との対戦というハンデを跳ね返してホウオウビスケッツ(牡4歳/美浦・奥村武厩舎)以下を切り捨てて優勝。今季初戦の中山記念(GⅡ)でも、前走比+10㎏と重めを残しながら上り最速時計を叩き出す末脚を繰り出すと、エコロヴァルツ(牡4歳/栗東・牧浦充徳厩舎)をハナ差交わして勝利。通算成績を6戦5勝とした。
 

 爪の弱さなどから、なかなか順調にレースを使えなかったため、GⅠレースへの参戦はこれが日本ダービーに次いで2度目となるので、不安がないとは言えない。しかし潜在能力の高さは3歳時に毎日王冠を制したことから十分に窺い知れるだけに、GⅠの壁をあっさり超えても驚けない。「(コンディションは)いままでの中でもいちばんいいのではないかと思っている」とは国枝栄調教師。これからの古馬中距離路線の様相を変える可能性があるのはこの馬だ。

 3番手にはヨーホーレイク(牡7歳/栗東・池江泰寿厩舎)をピックアップしたい。

 重賞勝ちはGⅡ、GⅢがひとつずつ、GⅠは3歳時の皐月賞、日本ダービーの2回のみで未勝利。実績的に見劣るのは確かだが、古馬になってからは6戦して5戦が3着以内と、ステディな走りが本馬のストロングポイント。混戦になって浮上してくるのは、こういう地味ながら底力を秘めた穴馬だ。屈腱炎のため1年以上の休養を挟んだため、7歳ながらまだキャリアは12戦と、馬体はいまもフレッシュな状態。そうした未知の部分も含めて上位に評価した。

 混戦模様と見て、流す相手は幅広にピックアップしておく。

 昨年の宝塚記念(GⅠ)で2着に食い込んでいるソールオリエンス(牡5歳/美浦・手塚貴久厩舎)。日経新春杯(GⅡ)を鮮やかに差し切りで制したロードデルレイ(牡5歳/栗東・中内田充正厩舎)。中山記念でシックスペンスとハナ差の勝負をしたエコロヴァルツ。先行力を生かして流れに乗るとしぶといホウオウビスケッツ。加えてハイペースになった場合を想定して、アメリカJCC(GⅡ)で0秒1差の3着まで追い込んだコスモキュランダ(牡4歳/美浦・加藤士津八厩舎)、チャレンジカップ(GⅢ)を鋭い末脚で制したラヴェル(牝5歳/栗東・矢作芳人厩舎)までを狙いに入れる。ちなみにラヴェルの父は、本レースのGⅠ昇格初年度の勝ち馬、キタサンブラックである。
<了>

文●三好達彦

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