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バレーボール

ペルージャがPO準決勝白星スタートも、石川祐希は今季初の“出場なし“。地元記者の見解は?「実力はお墨付きだが…」

佳子S.バディアーリ

2025.04.10

 第1セット序盤に3点ビハインドを負ったペルージャは、守備で粘り細かくブレークを重ねて一歩前に出ると、すぐさまプロトニツキとソレのサーブで相手レセプションを崩して4度のブレークに成功する。終盤、チヴィタノーヴァにプレーオフ通算エース首位のサーブで応戦され、20-20とされるが、連続ブロックで突き放して試合を先行した。

 第2セットで早々に劣勢を強いられたチヴィタノーヴァは、1セット目のアタック決定率が17パーセントに留まるなど今ひとつ振るわないボットロをカナダ代表エリック・レプキーに替える。ペルージャは中盤、相手のサーブに苦戦してリード3点を手放すも、ソレのブロックとプロトニツキの強打で流れを譲らず。ジャンネッリのエースで17-12とすると、そのリードを守ってセットを連取した。

 第3セットはチヴィタノーヴァがOHをボットロからレプキー、MBをシネニエズからアンダーカテゴリーでイタリア代表経験者のジョヴァンニ・ガルジューロへ替えてスタートする。序盤を僅差のリードで終えたペルージャだったが、攻撃のミスや相手のエースで減速。さらに2連続エースを許して4点を追う展開へ後退する。

 しかし、終盤から猛攻を開始。セメニウクのエースを挟みベンタラとロセルのブロックでチヴィタノーヴァの背中を捉え、リリーフサーバーのOPキューバ代表ハイメ・エレーラがブレークに貢献して逆転に成功する。21-20から1点を奪い合う攻防が続いた後、プロトニツキのサーブにレセブションを乱された相手がネットから離れてアタックを放つ。それをセメニウクがブロックに当て、真上に上がったボールをソレが押し込みマッチポイント。次のプレーでチヴィタノーヴァのレフト攻撃がラインを割り、ペルージャがストレート勝利を飾り、まず1勝を挙げた。
 
 今季プレーオフで初めてコートに立つことのなかった石川。取材に訪れていたペルージャの地元記者に見解を尋ねると、「イシカワは他のチームなら毎試合に先発フル出場して活躍する選手。実力はお墨付きだ。そのイシカワをベンチに置けるのはペルージャだからだ。プロトニツキとセメニウクの調子が良く、起用のタイミングを図っているはず」と述べた。

 ペルージャは第2戦(日本時間14日の午前1時開始予定)で決勝へ王手をかけるべく敵地へ乗り込む。準決勝のもう1試合は、タイブレークを9-12から巻き返して制した1位トレンティーノが、4位ピアチェンツァを下して1勝目を手にした。

 5位決定戦は、先発出場した大塚達宣が11得点(アタック9.ブロック2)の奮闘も、ミラノはセット先取からヴェローナに逆転を許して1-3で初戦黒星。チステルナ所属の垂水優芽もグロッタツォリーナ戦で先発出場を果たし、試合最多14得点(アタック12、エース1、ブロック1)と大活躍。3-0のストレート勝利へとチームをけん引し、今季2回目のMVPを受賞した。

 なお、第2戦はチステルナがヴェローナと日本時間4月13日にアウェーで対戦。ミラノは翌14日にホームでモデナを迎え撃つ。

取材・文●佳子S.バディアーリ

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